Queer Eye for the Straight Guy

Queer Eye: The Fab Five Collection [DVD] [Import]

Queer Eye: The Fab Five Collection [DVD] [Import]

ちょっと前に話題になったアメリカのTV番組"Queer Eye for the Straight Guy"のDVDを見始めました。すっげえええ面白いです。「ファッション、ヘアスタイル、カルチャーなどそれぞれの得意分野を持つ5人のゲイ("Fab Five")が、ダサいストレート男をイケてる男に改造する」という番組趣旨だけを聞くと、日本の奥様向け番組でやってるちんけな「亭主改造コーナー」とどこが違うの? って感じだけど、あたしが答えましょう。もう何もかも違う
日本の「亭主改造」コーナーは、ヘアスタイルと服だけいじって終わりじゃない? でも、Queer〜はもっと徹底しまくってんのよ。なんていうか、こう、「ピーコのファッションチェック」を服だけじゃなくて衣食住全てに炸裂させてる感じ。部屋の掃除からやらされてる小汚いノンケ君の回なんか、興味深かったわ。
ゲイ姐さん「何よこの汚いバスルームは! 掃除してんの?」
ノンケ君「月に1回ぐらい」
ゲイ姐さん「きったないわねー」
ノンケ君「バスルームっていうのは汚いものなんじゃないの」
ゲイ姐さん「彼女のご両親を呼ぶときとか、困るでしょっ! 掃除しなさいよ!」
なるほど。変身への道はまず掃除からなのね姐さん。つーか、彼女のご両親のことでゲイに説教されるノンケ、って構図がまず情けないんだけど。
ちなみに他にも、部屋から薄汚れたパンツ(正確にはジョック・ストラップ)をオネエ様に発見され、「いや〜ん、きったないわコレ〜!」とトングか何かでつかんでその場じゅうの人に見せられてしまった可哀想なストレート君なんてのがいたわね。「まず、そういう所から直さなくっちゃダメなのよ!」という番組コンセプトがすげー現実的で、そのへんが、「服脱いで髪洗っちゃったら元通り」的なちんけな変身モノとは一味もふた味も違うわけ。
あとね、この番組の何がいいって、依頼者のストレート兄ちゃんたちがみんな楽しそうに「変身」に取り組んでること。「女の気をひくために歯を食いしばって努力しています」みたいな暗いスポ根ノリがまるでなくて、笑いながら新しい経験を楽しんでるって感じなの。よく考えてみたら、異性にもてる・もてない以前に、不潔な部屋より清潔な部屋に住む方が快適よね。くそまずいインスタント・コーヒーをすするより、美味しいフレンチ・ローストを味わう方がいいし、ダンスだってできないよりできた方が人生の楽しみは増えるわ。そうやって楽しいことやステキなことを学んで、結果としてイケてる男になりましょう! って雰囲気が、見ていてとても楽しいの。そして実際、みんな同一人物とは思えないぐらい格好よくなって行くしね。
ちなみに今んとこFab Fiveの中で一番好きなのはCarsonさん(いや、Carsonネエさんとお呼びするべきかしら?)。彼のワンポイントアドバイスだけを集めたコーナーなんて、大好き。こういうのを見てゲラゲラ笑えるだけでも、英語やっててよかったなと思うわー。