『ウィル&グレイス』第7シーズン、今度はチタ・リベラがレズビアン役で登場(笑)

昨日の仕事中、ミュージカル&シットコム好きなゲイ友からメール着信。仕事が終わって読んでみると、


「大変! 今日の『ウィル&グレイス』、チタ・リベラがレズで、あたしゃ死ぬかと思ったわっ!(笑)」(注:原文ママ
リリー・トムリンに引き続き(参考)、今度はチタ・リベラですかい! チタ・リベラというのは要するにミュージカル『シカゴ』の舞台版でヴェルマ(映画でキャサリン・ゼタ・ジョーンズがやった方の役ね)を演じた大スターですよ。ブロードウェイのレジェンドですよ。すっ飛んで帰って、録画しておいた『ウィル&グレイス』(シーズン7-5)を見ました。そしたら、「ゲイ嫌いのカントリークラブで数十年間ノンケのふりをしてきた初老のレズビアンカップル」という役で、まさにチタ・リベラがミシェル・リー*1と組んで出てるじゃないのっ! どんな贅沢なキャスティングですかこれ。
ミシェルもミュージカル・スターだから、やっぱりこの婆さんふたりがノリノリに踊りまくるシーンというのがあって、めちゃくちゃ楽しかったです。ちなみに、この話の収録時点(2005)でチタ・リベラは72歳よ。それでいきなりボブ・フォッシー風に踊れちゃうって、どんな妖怪よ。台詞回しもすごく楽しくて、ジャックに実は自分達はレズビアンだと打ち明けるところの間の取り方なんて最高でした。
しかし、これだけの大御所がレズビアン役でゲイ・コメディに出るなんて、日本ではあり得ないわよねー。そもそもゲイ・コメディ自体がほとんどない上に、同性愛者の役を演じる俳優たちは必死で「自分は同性愛者ではない」*2とアピールしなきゃ気がすまないって国だもんね。『ウィル&グレイス』みたいな同性愛ネタのコメディをテレビでやることに批判的な同性愛者*3もやっぱりいると思うんだけど、あたしは当事者視点*4で「笑い」を武器にゲイやレズビアンの姿を肯定的に描いてみせるっていうのはすごく大切なことだと思います。日本にもこういう番組があるといいなあ。もしも「森光子がレズビアン役で登場して、でんぐり返しで拍手喝采を浴びる」なんて和製ゲイ・コメディが登場したら、手放しで拍手しちゃうわよ、あたしゃ。

*1:李嘉欣ではなくてMichele Leeの方です。念の為。

*2:なぜか「自分は異性愛者です」とは言わないのがポイント。

*3:たとえば、「ゲイが笑いものにされるのは一切許さん」みたいな人とかさ。そういう番組じゃないんですけどね。

*4:Max Mutchnick(『ウィル&グレイス』のexecutive producer)はゲイですよー。