シカゴのレズビアン・ボクサー、ジムでいじめ対策クラスを開催

シカゴ在住のレズビアンでボクサーのグレイス・ペニーさんが、ジムオーナーとともに作り上げたいじめ対策クラスについて話しています。ペニーさん自身にいじめられた経験があり、週2回のこのクラスでは、自分より大きいいじめっ子と戦って追い払う基礎テクニックを教えているのだそうです。

詳細は以下。

ペニーさんはシカゴ在住の20歳。デポール大学の学生で、数ヵ月前にシカゴ・ゴールデン・グローブズでデビューを果たしたボクサーです。ハイスクール時代にはレスリングの州大会で優勝し、全国大会に出場したこともあるそう。

YouTubeに練習中のペニーさんの動画が上がってました。こんな人です。

今ではこんなに強いペニーさんですが、転居が多かった子どもの頃は何度かいじめに遭ったことがあるのだそうです。彼女がその経験を生かして、所属ジム「Chicago Mixed Martial Arts」のオーナーであるMisho Cekoさんと共同でつくりあげたのが、「グレイシーいじめ対策プログラム」("Gracie Bully-proof Program" )。グレイシーの名は、Cekoさんが黒帯を持っているグレイシー柔術からきています。週2回のこのクラスでは、子どもたちに、自分より身体の大きないじめっ子と戦うための基礎テクニックを教えているとのこと。実生活でのいじめには柔術のテクニックが有効なのだそうで、テコンドー経験のある生徒は「このクラスの方がリアル」と言っているそうです。


「子どもの頃にこういうものがあったらすごく好きになっていたでしょうね」とペニーは語った。彼女はレズビアンで、レイクビュー在住だ。「わたしは自分が人と違うとわかって、格闘技にはけ口を見いだしました。自分が自分のヒーローになったんです」
"I would have loved something like that when I was little," said Penney, who is a lesbian and lives in Lakeview. "I knew I was different, and I found an outlet in combat sports. I became my own hero."

動画を見ればわかる通り、ペニーさんは小柄な人で、ボクシングでは106ポンド(約48kg)級だそうです。しかもレズビアンで、おまけに子どもの頃に転居が多かったら、そりゃあ大変だわ。別にLGBTじゃなくてもいじめられっ子にとっては自尊心はとても大切なので、格闘技で「自分が自分のヒーローになる」というのはすごくいい経験になるんじゃないかと思います。ていうか、あたし自身が子どものときにこのクラスを受けたかったよ! 転勤族の子で、おまけにチビだったから、コンパスの針とか刺されていじめられたもん小学生のとき。今だったら裸絞めで絞め落としてやるのに。

ちなみにグレイス・ペニーにとってはボクシングが最終目標というわけではなく、ゆくゆくはもっと多くの格闘技を学んで総合格闘技に出たいと考えているんだそうです。彼女の次の試合は3月23日で、トーナメントを勝ち抜いてゴールデン・グローブズの決勝に出場するのが目標とのこと。日本から勝手に応援しようと思います。