ジャマイカのレゲエ歌手ダイアナ・キングがカミングアウト

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ダイアナ・キング

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2012年6月28日、ジャマイカ出身でレゲエとR&Bの歌手であるダイアナ・キングが、自身の公式Facebookでカミングアウトしました。

詳細は以下。

長年同性愛者との噂があった彼女が今カミングアウトするのは、「誰かに関係のある理由からではなく、そうすることが正しいと魂が感じているから」とのこと。また彼女は、「他人を気分よくさせることはわたしの仕事ではなく、わたしに責任があるのは自分の人生だけだとわかった」とも書いています。

ダイアナの公式Facebookの、LGBTはどこにでもいると訴える以下のくだりがとてもよかったです。


あなたがわたしたちを知っていようといまいと、わたしたちはいるんです、どこにでも。わたしたちはあなたが愛していて、なしでは生きていけない人たちです。わたしたちはあなたを喜ばせ、楽しませています。あなたたちの中には、わたしたちの歌を聴きながら結婚したりセックスしたりしたことがある人さえいるでしょう。わたしたちのことばを何度も引用する人や、わたしたちのつくったアートを家に飾る人もいます。わたしたちは病院や戦場であなたの命を救い、法廷であなたを弁護し、あなたの権利を守っています。わたしたちはあなたが所有せずにはいられない服や靴をデザインしていて、あなたから銀行でお金を手渡されなければ生きていけません。わたしたちは、あなたが行きたくてたまらない美しくてわくわくするような場所まで、あなたを飛行機で送り届けています。わたしたちは毎日、ことばや音楽やダンスで、あなたに知識とインスピレーションを与えています。あなたはわたしたちのレストランで食事をし、わたしたちのナイトクラブでダンスをしています。わたしたちはあなたの死の床で手を握り、あなたのために祈ります。わたしたちはあなたの分娩を助け、あなたを結婚させます。
わたしたちはあなたの隣人であり、友人であり、家族なのです。
WE ARE everywhere and everyone whether U acknowledge US or not. WE R people U love and cannot live without. WE bring U joy and entertain U. Some of U have even gotten married and made love to our songs, repeated our quotes and have our Art hanging in your homes. WE save your lives in hospitals and in wars, WE defend U in the courts and stand up for your rights WE design the clothes and shoes U just have to have and cannot live without U hand us your money at the banks WE fly U to the beautiful and exciting places U love to travel to WE give U knowledge and inspiration everyday with our words, music and dance. U eat in our restaurants and U dance in our noughtclubs. WE hold your hands and pray for U on your deathbeds. WE deliver your babies and WE marry U.
WE R your NEIGHBORS your FRIENDS and your FAMILY.

ダイアナ・キングはジャマイカ生まれジャマイカ育ち、公式Webサイトによると「レゲエとジャマイカ方言、R&B、ソウル、ダンス、ポップを混ぜた独自のスタイル」を持つミュージシャン。ヒット曲に、"Shy Guy"、"I Say A Little Prayer"、"L-L-Lies"など。

"Shy Guy"ってこの歌ですが、聴いたことがある人も多いのでは?

なお、Gay Star Newsの記事にもありますが、ジャマイカは同性愛嫌悪が強いと言われる国であり、同国では男性同士の性行為は懲役10年以下の刑となります。ゲイの英国領事館が殺されて、現場に「すべてのゲイが同じ目に遭うだろう」と書かれたメモが残されていたなんてこともありましたね、同国発祥の音楽であるレゲエには、ブジュ・バントンをはじめとしてホモフォビックな歌を歌う人が少なからずいて、ゲイを撃ち殺せと煽る歌詞なんてのもあります。

シェリー・ライトがカミングアウトしたとき、あたしと彼女は「カントリーってマッチョで保守的なイメージがあったのに、まさかここからレズビアンとしてカミングアウトする人がいるとは」と驚き喜んだものですが、まさか次はレゲエ界からだったとは。長生きはするもんじゃのう。逆風もあるだろうけど、負けずに活躍してほしいです。