42歳の母親、息子へのホモフォビック発言で罰金刑に処せられる

42歳の英国人Celia Duncanが、16歳の息子Stuart O'Neilさんとその彼氏に対してホモフォビックな暴言を吐き、250ポンドの罰金刑に処せられたというニュース。

調べによるとDuncanは、ののしり言葉を叫んで治安を乱したこと、そしてO'Neilさんとボーイフレンドが手をつないでいるのを見つけた後で「オカマ」と呼んで侮辱したことを認めているとのこと。Duncanはまた、息子にテキストメッセージ(携帯の、ショートメールのようなもの)で暴言を送ったことも認めているそうです。

Duncanが息子に対して行ったことをまとめると、以下の通り。

  • 息子が彼氏と一緒に歩いているところに車で通りかかり、急ブレーキを踏んで向きを変え、停車
  • それを見て驚いた息子が恋人と共に逃げ出そうとしたところ、ホモフォビックな言葉を叫びながら追いかける
  • 息子に「ゲイをやめるか街から出て行け」と迫る
  • 息子に「つかまえてやる、お前の頭が胴体にめり込むぐらい蹴ってやる」とボイスメールを送りつける
  • 息子に「お前とお前のオカマをつかまえてやる」というテキストメッセージを送りつける

被告側の弁護人は、これらの言動を「車を止めて息子と会話しようとしたのに無視されたため、憤慨のあまりそうした発言をしてしまった」「息子とコミュニケーションを取ろうとするためのものだった」などとして正当化しようとしたものの、結局有罪となったとのことです。

日本だったらどうでしょうね、これ。母性神話と同性愛嫌悪ががっちり結びついて、「息子が同性愛者なんかになったら、何としてでもやめさせようとするのが母の愛」「そもそも息子がゲイだなんて知ったら、動転してこれぐらいのことをして『当たり前』」とか言って不問にしたがる人も多いんじゃないでしょうかね。でも、少なくとも英国では、そうではない。ちなみにCelia Duncanに課せられた罰金250ポンドとは、日本円に換算すると約36000円となります。

単語・語句など

単語・語句 意味
abuse (法)悪口、悪態、暴言
breach (法律・約束・協定などを)破る
peace [the〜]秩序、治安、無事
expletive (しばしば無意味な)(卑俗な[卑猥な、ののしりの])間投詞的な語[句、表現]、ののしり言葉
exasperation 憤激、激怒、憤慨
vile ひどい、ぞっとするような、非常に嫌な