パリのゲイカップル、腕を組んで歩いていたため暴行を受ける

2013年4月6日の夜、パリで男性ゲイカップルがホモフォビックな人から暴力をふるわれ、顔の骨や歯を折るけがを負いました。このカップルは、腕を組んで歩いていたため狙われたのだと言っているそうです。フランスのゲイ権利団体は、同性婚を巡る議論が始まって以来、同性愛嫌悪に起因する暴力が30パーセント増えていると指摘しています。

詳細は以下。

痛ましすぎてあまり詳しく紹介する気力がありません。できれば上記リンク先に飛んで、殴られたゲイ男性の顔写真を見てください。それだけであたしの言いたいことは100パーセント伝わると思うわ。

この血まみれの顔写真は、被害者のWilfred de Bruijnさん自らがFacebookに上げたものだそうです。以下、Wilfredさんのことば。


「すまないがこれを見てほしい」と彼は書いた。「これはホモフォビアの顔だ。昨夜、パリ19区で、オリヴィエとぼくは腕を組んで歩いていたためにひどい暴力を受けた。ぼくは血まみれになり、歯と眼窩の骨が折れた状態で救急車の中で意識を取り戻した。今は家にいる。とても悲しい」
“Sorry to show you this,” he wrote. “It’s the face of homophobia. Last night 19th arrondissement, Paris, Olivier and I were badly beaten just for walking arm in arm. I woke up in an ambulance covered in blood, missing tooth and broken bones around the eye. I’m home now. Very sad.”

同性愛者の権利団体「SOS Homophobie」のElizabeth Ronzier会長はThe Localに対し、10月以来ホモフォビックな事件が30パーセント増加していると述べ、次のように話しています。


「これは同性婚法案への反対から起こったことです」と彼女は付け加えた。「こうした人たちは、自分たちはホモフォビックではないと言っていますが、実際にはホモフォビックなのです。ホモフォビアは矮小化されています。同性愛者に投げかけられる暴言の数を見ればわかります。暴言はしばしば、肉体的な暴力にまで至っています」
“This is a result of the opposition towards the gay marriage bill,” she added. “These people say they are not homophobic but they are. Homophobia has become trivialized, which is proved by the number of verbal assaults on gay people, which often to lead to physical assaults.”

こういうのを見るたびに、「同性婚を認めたら社会にこんな悪影響が」と根拠もなくべらべら喋っているヘテロの皆さんは何を考えてるんだろうと思います。起こるか起こらないかもわからない(そして、既に同性婚が法制化されている国々でもまったく報告されていない)「悪影響」とやらを妄想して同性愛者にあれこれ指図する前に、今現在実際に起こっているこうした暴力について少しは考えたらどうなの。言っても無駄だとは思うけどさ。暴言を吐いたり殴ったりする側は、ちゃっかり「自分たちはホモフォビックではない」と思い込んでるわけだからね。ため息しか出て来ないわ、もう。