k.d. ラング、ジュノー賞受賞式で感動のスピーチ

2013年4月21日、レズビアンの歌手k.d. ラングがジュノー賞を受賞し、Canadian Music Hall of Fame(カナダ音楽の殿堂)に正式に加わることになりました。受賞スピーチがとてもよかったので、ちょっと紹介。

スピーチの中でもっともよかった部分を訳してみます。


「わたしがここに立ってこの賞を受け取っているというのは、わたしよりもカナダについて多くを語るものだと思います。というのは、k.d.ラングのような変人がこんな賞をもらえるのはカナダだけだからです。ストンピン・トム・コナーズやリタ・マクニール(訳注:ともにカナダの歌手)みたいな人がいるのはカナダだけ。だからわたしは今、あなたに、つまりわたしの友だちや同国人たちにこう言うためにここにいます。本当のあなた自身でいていいんだよと。変人の旗をはためかせていいんだよと。誰の中にでもいる変わり者を抱きしめてあげて、と。
「これはアーティストだけの話ではないんです。この国のひとりひとりがみんな、本当の自分自身でいる権利を持っているのです。人生を歩み、どんどん進んでいきましょう。ありがとうございました」

"I think the fact that I'm standing here receiving this award actually says more about Canada than it does about me, because only in Canada could there be such a freak as k.d. lang receiving this award. Only in Canada could there be people like Stompin' Tom Connors and Rita MacNeil. So I am here to tell you, my friends and my countrymen, that it is OK to be you. It is OK to let your freak flags fly. Embrace the quirkmeister that is inside all of us."
"And I'm not even just talking artists, every single person in this nation has the right to be themselves, live life go team go. I love you Canada, thank you so much."

元記事コメント欄には、「変人の旗をはためかせる」("let your freak flags fly")というのはすばらしい、これを国の標語にしようという意見がありました。うん、いいよねこれ。日本という、ちょっとでも人と違うことをするとめちゃくちゃに攻撃される国に住んでいるせいで、よけいに憧れるわそういうの。せめてこれを個人的な標語として、心にいつも変人の旗をはためかせて生きていこうと思います。そのうち時代の風も吹くわよ。