「言論の自由とヘイトスピーチは違う」ジャニス・イアン、ホモフォビック発言のミッシェル・ショックトを批判

先日ステージで「神はホモを憎んでいる」( “God hates fags”)などのアンチゲイ発言をしてツアーをキャンセルされた歌手ミッシェル・ショックトについて、ジャニス・イアンが批判を展開しています。

詳細は以下。


ミッシェル・ショックトがステージで同性愛者にどぎつい非難をあびせたことについて、わたしにコメントしてほしがる人たちへ。これがそうよ:そうねえ、すごく残念です。
To people who keep asking me to comment on Michelle Shocked's virulent onstage attack on gay people, here it is: Well, that's too bad.

米国は主に言論の自由というコンセプトにもとづいて建てられた国です。言論の自由とはつまり、政治的な、そして社会的な意見を言う権利です。しかし、『言論の自由』("Free speech")と『ヘイトスピーチ』("Hate speech" )の間にはとても大きな違いがあるのです。才能ある人が、見当違いの怒りや、自分自身の人生への失望を表現するためにその才能を使うことを選ぶというのは、悲しいことです。
わたしはよく、こういう人たちが死んで神様に会ったら、神様に頭のてっぺんをぴしゃりと叩かれて、「わたしにおまえの助けが要るように見えるか?」と言われるんじゃないかしらと思います。
Our country is in large part founded on the concept of free speech - the right to speak your mind politically and socially. But there is a huge difference between "Free speech" and "Hate speech." It is sad when a talented person chooses to use that talent in the service of their own misplaced rage, and their disappointment in their own life.
I often wonder if people like this die and meet God, who will smack them upside the head and say "Did I really LOOK like I needed your help?!"

なおSheWiredによると、ミッシェル・ショックトのセクシュアリティはデビュー以来ずっと謎に包まれているとか。1989年にトレイシー・チャップマンやインディゴ・ガールズに打ち勝って「ニュー・ミュージック・アルバム賞」を受賞したときには、本人自ら「ベスト・レズビアン・ボーカリスト」と呼んでもらわなくちゃと冗談を言っていたんだそうですよ。でもその一方で、1990年のインタビューでは、異性愛者か同性愛者かと訊かれると息が詰まると話しているみたい。なんでも、「自分にはもっと広い定義の方がいい」んだそうです。

その後、クリスチャンになった90年代半ばからは、同性愛を糾弾する発言が増えてきます。キリスト教徒のイベントWild Goose Festivalでは、こんなことを言っていたそうです。


「わたしを強引にゲイ・アイコン候補者にしたのは誰? あんたたちが見てるのは、世界最大のホモフォーブ(同性愛恐怖症の人)よ。神様にどう思うか訊いてみなさい」
“Who drafted me as a gay icon? You are looking at the world’s greatest homophobe. Ask God what He thinks.”
いやあ、神様はきっと、アンタに「わたしにおまえの助けが要るように見えるか?」と怒るだけだと思うよ。