それははたしてダブルスタンダードなのか

以下、「草食系男子」と「腐肉系女子」 - 活字中毒R。より引用。


そもそも、相手がカッコいい男だったら、「私を食べて!」なのに、気に入らない(大部分の)男の場合には、「寄るな!」「触るな!」だったりしますしね。
そういうダブルスタンダードな態度が、モテない男にとっては、かなり癇に障ってしまうのです。

昨日からずっと首をひねって考えてたんだけど、これって全然「ダブルスタンダード」じゃなくない?
ウグイスのメスが歌のうまいオスを選ぶのは、「ダブルスタンダード」ですか。フウチョウのメスが求愛ダンスのうまいオスとつがうのは、「ダブルスタンダード」ですか。違うでしょ。それと同じことだと思うんだけど。

だいたい、仮に人間の女性が「カッコいい男」にも、「気に入らない(大部分の)男」にも等しく「私を食べて!」「寄って!」「触って!」という態度で接したとしたら、そういう女性は淫乱とか公衆便所とか呼ばれてめちゃくちゃ見下されるだけでしょう。結局は、

  • 気に入った男とだけ積極的に交際関係を持とうとすれば、「ダブルスタンダード」「癪に障ってしまう」と言われる
  • だからと言って誰にでも股を開けば、ビッチ認定で蔑視される

というわけで、まさに女は逃げ場なし。

Wikipediaの「二重規範」の項目を見てたら、


したがって二重規範とは、万人が平等に自由を享受する原則が特定のグループに対して偏って道徳的に不公平な形でねじ曲げられる事だと言える。

ってな言葉があって、ふーんと思いました。この記述が正しいのだとしたら、女性が好みの男性にだけ積極的にアプローチし、そうでない男性にはガードを固めることで侵害される「(男性側の)自由」とはいったい何ぞや。あたしには、さっぱりわかりませんね。諺にもあるとおり恋と戦争では何でもありで、愛想やら積極性やらというリソースをどこにどうつぎこもうと(あるいは、つぎこまなかろうと)、それこそ当人の自由なんじゃないの?

おまけ

フウチョウ(極楽鳥)の求愛ダンス風景は、こんなです。いつ見てもかわいい。