モンゴルの極右勢力、LGBTを暴力の的に

近年中国から多大な援助・投資を受けているモンゴルでナショナリズムが台頭し、LGBTコミュニティをターゲットにした暴力がふるわれているとBBCが報じています。

詳細は以下。

かつてはソ連の、そして今では中国からの影響が著しいモンゴルでナショナリズムが台頭し、極右グループがLGBTに暴力をふるっているそうです。
具体的には、トランスジェンダー女性2人が襲撃されて国外に逃げざるを得なくなったり、19歳少年がゲイ・パーティー参加後に服を剥ぎ取られて殴られる事件が起こったりしているとのこと。

極右グループは他に、中国人男性と関係したモンゴル人女性の頭髪をそり落とす画像をYouTubeにアップロードしたりもしています。これは、モンゴル族の血を薄めようとした者へのみせしめだとのこと。モンゴルのゲイ・アクティヴィストたちは、こうした極右グループは不安が原因で暴力に走り、スケープゴートを欲しているのだと指摘しています。

ネット上の言説を眺める限り、日本では、ホモフォビアやトランスフォビアを宗教と直結させて考える人が少なくないように思います。「キリスト教圏やイスラム教圏はホモフォビック/トランスフォビックだけど、日本は『無宗教』だから寛容」といった具合に。しかし、実際には上記のモンゴルの例のように、宗教とは無関係に「弱い者に憤懣をぶつける」という形でLGBTをターゲットにする暴力も世界中にあふれているのではないかとあたしは思います。既に排外主義が横行している日本だって、いつLGBTに「不満のはけ口」役が回ってくるかわかりません。宗教観の違いを口実に「日本偉い、日本寛容」と自画自賛して終わってしまうのは、大変危険なことではないかとあたしは考えます。

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