ウクライナの警察、捜査にかこつけてLGBTの人権を侵害か
ウクライナの警察が、殺人事件の捜査にかこつけてLGBTの人権を侵害した疑いが持たれているというニュース。
同国のLGBT団体The Council of LGBT Organisations of Ukraineの主張によると、4月10日から11日にかけての夜、キエフの警察が事件捜査を口実にゲイ・クラブに踏み込み、80人以上のゲイを拘留して不当に指紋や写真を採取したとのことです。拘留されたゲイたちは警察で暴力を含む侮辱的な扱いを受け、さらに「警察に対して苦情を申し立てない」という書面へのサインを強制されたそうです。
殺人事件の後2週間もたってから強制捜査を行った点が不審なこと、また、警察はこの時点で既に容疑者の写真を持っていたことなどから、この団体は「この捜査は殺人犯を特定するためではなく、LGBTコミュニティを脅かし、ゲイ・クラブの客の個人情報を収集するために行われたもの」と述べています。
やたらと指紋を採りたがるのは日本の警察でも同じですが、ゲイ・クラブを狙って80人以上拘留っていうところがきな臭いですよねこの事件。殺人事件の被害者はゲイだったとのことですが、それにしてもやり口がかなり強引。なお、上記リンク先の記事によるとウクライナは正教会の力が強く、2008年にもLGBT団体が国際反ホモフォビアの日 (IDAHO)を表そうとしたのを宗教指導者が阻止したりという事件も起こっているそうです。
