チェコ前首相ミレク・トポラーネク、同性愛者やユダヤ人への侮辱発言で党首の座を辞任
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チェコ前首相にして市民民主党の党首だったミレク・トポラーネク氏が、2010年4月1日、同性愛者・ユダヤ人・カトリック教会への侮辱的発言が元で党首の座を降りることになったというニュース。
ゲイ雑誌「Lui」の編集部によると、市民民主党の党内では、これらの発言を理由としてトポラーネク氏の辞職を要求する声が高かったとのこと。そしてトポラーネク氏は先週、5月28〜29日に予定されている選挙で党を率いることも、また立候補することもしないと告知したのだそうです。
このトポラーネク氏の侮辱発言は、「Lui」の編集部との非公式な会話中になされたもの。この会話を録画した動画が流出し、世に知られるところとなったのだそうです。
氏の具体的な発言内容は、
- Gustav Slamecka運輸相は同性愛者で、深刻な問題に行き当たると「降参する」
- ヤン・フィシェル首相は「単なるユダヤ人でゲイではなく、ゲイより早く降参する」
- ローマ・カトリック教会は「洗脳」の信奉者だ
など。なおフィシェル首相は実際にユダヤ人ですが、Slamecka運輸相は自分の性的指向について公の場でコメントしたことはないとのこと。
トポラーネク氏自身は、自分の発言は文脈から切り離して解釈されてしまっていると主張しているそうです。しかしフィシェル首相はトポラーネク氏の発言を「攻撃的で、愚かで、狡猾」と評し、今後トポラーネク氏との接触は最小限にすると発言しているとのこと。
ちょっと調べてみたら、ミレク・トポラーネク氏はこれまでも挑発的な発言で知られ、女性を「火星人」扱いしてみたり*1、米国の景気対策としての財政出動を「地獄への道」と呼んでみたり*2と、なにかと話題が絶えない人のようです。日本の某都知事みたいなもんですかね。ちなみに昨年10月、彼の率いる市民民主党が選挙で敗北し、責任が問われていたところに今回の失言問題が起こって、ついに辞職に追い込まれたということみたい。とりあえず、こういう発言をする政治家がちゃんと権力の座を追われるところは日本よりマシかも、とちょっと思ってしまいました。