同性婚もいいけどさ
同性婚自体に反対はしないけど、同性婚を推し進める動きの中で同性愛者が口走りがちな、「私たちだって愛し合っているカップルなのだから『家族』と認めろ」っていう理屈にちょっとひっかかりを感じている今日この頃です。
だってさ、そういう言い方って、要するに「愛情で結ばれたカップル=ノンケカップルと同じ=優遇されるべき」ってことでしょう。現行の異性婚システムは別に愛の有無なんか前提としてないのに、「私達も異性愛カップル様と同じく『愛』があるんですから『家族枠』に入れてくだせえヘッヘッヘッ」って擦り寄ってどうすんのよ一体。
あと、現行の婚姻システムの問題は、婚姻カップルが否応なしに「家族」って名前の豪華パック旅行(添乗員同行、魅惑のお宿つき、でも『こんなのいらない』っていうスポットにも自動的に連れて行かれる)に放り込まれるのに対して、婚姻届けを出してない/出せない人には「お前ら勝手にそのへんの草でもかじって野宿してろ。最後は野垂れ死にな」的なルートしか用意されていないってところにもあると思うんですよ。なんつーかもっと個人個人の必要と意志に応じたオプショナルツアーを組み合わせられるようにして欲しいよな。別に恋愛感情があったってなくたって、そして血がつながってたってそうじゃなくたって、「私らいろいろ大変だから助け合って生きてます」「この人が大切で、一緒に生活したいです」ってユニット(異性愛者のばーさん同士の友情同居とか、AセクシュアルやAロマンティックのバディ同士とか)にも、もっと法的権限(入院や手術の同意書サインとか、遺産相続とか)があってしかるべきだと思うんですけど。恋愛やセックスで結びついたペア「だけ」を神聖視するのって、一昔前の家族至上主義を恋愛至上主義にスライドさせただけで、なんか変だよ。もうちょっと現実見ようよ。