米カトリック校のゲイ生徒、卒業式での奨学金授与を拒否される


米国アイオワ州カトリック高校で、ゲイの生徒が、卒業式のステージでマシュー・シェパード奨学金を受け取ることを拒否されたそうです。

詳細は以下。

この生徒はキートン・フラー(Keaton Fuller)君といい、通っているカトリック校「プリンス・オブ・ピース」(Prince of Peace Catholic)の職員から、マシュー・シェパード奨学金に応募するよう勧められていたとのこと。この奨学金アイオワ大学に入学するカミングアウト済みLGBT生徒を対象とするもので、金額は4万ドル。「マシュー・シェパード」の名は、もちろん、1998年にヘイトクライムで殺害されたゲイ男性の名前からきています。フラー君は学業成績と、学校やコミュニティーホモフォビアを減らす努力を認められて、この奨学金を勝ち取ったのだそうです。

学校は当初、5月20日の式典のステージでフラー君が奨学金を受け取ることを認めていました。ところがそこに、アイオワ州ダヴェンポートのマーティン・エイモス(Martin Amos)司教が、以下のように横槍を入れたのだそうです。


「教区の施設では、カトリックの教義に反する見解を助長するいかなる人も組織も贈呈を行ってはならぬ」
“We cannot allow any one or any organization which promotes a position that is contrary to the teachings of the Catholic Church to present at a diocesan institution,”

ちなみにエイモス司教は、卒業式でフラー君の学業成績について触れることはかまわないと言っているのだそうです。ということは、気に入らないのはホモフォビアを減らす努力の部分だというわけですね。しかし学校やコミュニティー内の憎悪や嫌悪感をなくすことが「カトリックの教義に反する」というのなら、いったいどんなヘイト促進宗教なんですかカトリックって。

以下、フラー君が学校の生徒と教師宛に書いた公開状より引用。


「この学校で13年間過ごし、ずっと懸命に努力してきた後に、ぼくの成し遂げたことが他のみんなより劣っていると思わされるというのは理解しがたいです」とフラーは生徒たちと教師たちにあてた公開状で書いている。「この試練は信じがたいほどの苦痛で、これがぼくの高校時代最後の経験になると思うとよけいに悲しく思います」
“It is difficult to understand how after I have spent thirteen years at this school and worked hard during all of them, I would be made to feel that my accomplishments are less than everybody else’s,” Fuller wrote in an open letter to students and educators. “This whole ordeal has been incredibly hurtful, and I am even sadder that this will be one of my last experiences to remember my high school years by.”

こんなことをジーザスが望んだとは、あたしにはとても思えないんですが。マシュー・シェパードも草葉の陰で泣いてるわよきっと。