「ゲイの服役者にドラッグのリハビリプログラムを受けさせないのは不当」米カリフォルニア州で訴訟


米国カリフォルニア州パームスプリングスの男性が、リバーサイド郡保安官事務所がゲイの服役者をドラッグのリハビリプログラムから閉め出しているとして訴えを起こしているそうです。

詳細は以下。

この訴訟を起こしているのは46歳のMichael Lamar Salomonsonさん。メタンフェタミン中毒で、去る12月パームスプリングスの自宅で逮捕されたとのこと。Salomonsonさんの弁護士が言うには、司法取引のとき、リバーサイド郡はSalomonsonさんを懲役2年の刑の代わりに180日間のResidential Substance Abuse Program(居住施設で行う薬物濫用プログラム)に送ると同意したのだそうです。

ところが、郡保安官事務所はSalomonsonさんをリハビリ施設に送ることを拒否。刑務所の規則で、同性愛者であることを開示している服役者は保護拘置して一般の服役者とは離しておくことになっており、保護拘置中の人はドラッグのリハビリプログラムには参加できないのだそうです。

郡刑務所の監督にあたっているJerry Gutierrez保安官補が言うには、ドラッグのリハビリでは受講者が6ヶ月間一緒に生活することになるため、保護拘置下の囚人は参加できないのだとのこと。ちなみに同性愛者以外で保護拘置下にあるのは、障害者、刑務所内で暴行をふるわれた人、児童性虐待で有罪となった人など。Gutierrez保安官補は、保護拘置下の人をリハビリプログラムに参加させると暴力事件が起こる可能性があると述べています。

いや、そりゃそりゃ安全確保が大変なのはわかるけど、これじゃ「保護」がぜんぜん「保護」になってないと思うんですけど。司法が同意したリハビリプログラムを受けさせず、「規則だから」「お前らがいると暴力事件が起こるから」と隔離しておくのは保護というより事なかれ主義でしょう。Salomonsonさんの弁護士の以下の意見に同意ですね、あたしは。


「刑務所にとってはこういったやり方で運営した方が楽なのだと思います。しかし、ただ単にその方が楽だからという理由で法的差別を行うことは許されません」
“I think it’s just easier for the jail to run it this way, but you can’t legally discriminate just because it’s easier for you."