ホンジュラスで2か月に6人のトランスジェンダー女性が殺される


ホンジュラスでわずか2か月の間に6人ものトランスジェンダー女性が殺害されました。LGBT活動家や人権団体が、当局に対し、十分な捜査をしてほしいと求めているそうです。

詳細は以下。

上記ヒューマン・ライツ・ウォッチの記事から事件を時系列でまとめると、こんな感じ。

日時 被害者 場所 発見された状況
2010年11月29日 Idania Roberta Sevilla Raudales(58) コヤマグエラの自宅 両手両脚をコードで縛られ、喉にナイフ傷のある死体で発見
12月18日 Luisa (Lorenza) Alvarado Hernández(23) コヤマグエラの自宅外 焼かれた死体で発見される。顔に凶器で繰り返し殴られたような複数の傷があり、使用済みのコンドームが死体のそばに落ちていた
12月23日 Lady Óscar Martínez Salgado(45) テグシガルパの自宅 刺されて焼かれた死体で発見。以前にも刺されたことがあり、加害者3名が捜索中だった
12月29日 Reana (Cheo) Bustamente テグシガルパ路上 刺し傷のある死体で発見
2011年1月7日 Briget Makaligton コヤマグエラ繁華街 絞殺死体で発見。セックスワーカーで、彼女の死体の上には客と見られる男性の死体があった
1月17日 Fergie Alice Ferg サンペドロスーラ 頭と胸を複数箇所撃たれた死体で発見

なお、被害者たちは殺される前に拷問された形跡があったそうです。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは2009年、ホンジュラストランスジェンダーが受けている虐待やハラスメント、そして同国政府のこうした事件への調査不足などについて詳しく述べた報告書を出しているとのことです。

ホンジュラスって2009年にゲイ・アクティヴィストが殺された事件もありましたし、トランスジェンダー女性が警察から暴力をふるわれ、何をされたか喋ったら殺すと脅されたという事件もありましたよね。LGBTフレンドリーな国とはいいがたいようですが、だとしてもこれはひどい。わざわざ拷問してから殺すってことは、ただの物盗りや偶発的殺人ではなく、トランスフォビアによるヘイト殺人の可能性が高そうですし。同一犯だとしても別々の犯人がいるとしてもどっちでも怖いことには変わりないですが、早いとこ容疑者を捕まえて徹底的に調べてほしいです。