動機は「個人的な意見の相違」:ウガンダ同性愛活動家殺しの容疑者、逮捕さる


ウガンダの同性愛活動家、自宅で惨殺される - みやきち日記の続報です。2011年1月26日にウガンダで同性愛活動家のDavid Kato氏が殺された事件の容疑者が、2月2日に逮捕されたそうです。容疑者は犯行を自白し、犯行動機は「個人的な意見の相違」と話しているとのこと。

詳細は以下。

この容疑者の名前はNsubuga Enock。2月2日(水)午後4時頃、ガールフレンドの家に赴いたところを逮捕されたとのこと。警察のスポークスマンVincent Ssetake氏は、ロイターに対し、以下のように述べているそうです。


「彼は殺人を自白しました。動機は強盗でも、Katoが活動家だったからでもありません。個人的な意見の相違が原因だったのですが、これ以上は言えません」
"He has confessed to the murder. It wasn't a robbery and it wasn't because Kato was an activist. It was a personal disagreement but I can't say more than that."
David Kato氏は1月26日、ムコノ県の自宅に入ってきた男にハンマーで頭を2度殴られ、病院に運ばれる途中で死亡しました。犯人は車で逃亡したと目撃者は語っていました。Kato氏は同性愛者の人権擁護活動家として有名で、ウガンダの新聞の「縛り首にしろ」と称した記事でアウティングされた同性愛者のひとりでした。性的指向が原因で暴力をふるわれたり、殺すと脅迫されたりしてもいたそうです。
Kato氏の死は世界中の反響を呼び、ほかならぬKato氏自身の葬儀では乱闘事件が起こりました。葬儀担当の牧師がホモフォビックな発言をしたからです。

The Guardianによると、葬儀を担当した牧師は、マイクを握って、同性愛者は考えを変えるようにと求め、さもなければ「神に罰せられる」と発言したのだそうです。そこに「セクシュアル・マイノリティーズ・ウガンダ」(Kato氏が活動していたLGBT団体)の女性が以下のように言い返したとのこと。


「私たちは争いに来たのではありません」とひとりの女性が叫んだ。「あなたは私たちの裁き主ではありません。彼が創造主たる神のもとに行ってしまっているのに、私たちの誰がKatoを裁けるのですか?」
"We have not come to fight," one woman screamed. "You are not the judge of us. As long as he's gone to God his creator, who are we to judge Kato?"

牧師はマイクをひったくられ、その後乱闘が起こり、警察が介入せざるを得なかったとのこと。ロイターによると、村人が埋葬を拒否したため、Kato氏の友人たちが棺を運んで埋葬したそうです。

人は「個人的な意見の相違」でだれかの頭をハンマーで2度も殴り、車で逃走するもんですかね。だいたいそのハンマー、どこにあったんでしょうか。わざわざ持ってきたんでしょうか。仮に本当に「個人的な意見の相違」が動機だったとして、犯人の刑期がいったいどうなるのか、気になります。被害者が同性愛者だったから(ウガンダでは同性愛は違法で、ホモフォビアも根強いです)と、不当に罪を軽くされなければいいんですが。注意して続報を見ていきたいと思います。