ニュージーランドのゲイカップル、嘲弄や投石を受けパン屋を廃業
ニュージーランドのクライストチャーチでパン屋を営んでいたゲイカップルが、度重なるホモフォビックな嘲弄や投石が原因で店を閉めてしまったそうです。
詳細は以下。
このパン屋「Hoon Hay」を営んでいたのは、男性ゲイのDave Zeltonさんとそのパートナー。2010年6月に開店し、パンの販売と食品の宅配サービスを行っていました。Zeltonさんによると、開店後、ある家族とその友人たちがZeltonさんたちを目の敵にし、店の外で愚弄し始めたのだそうです。
「彼らは私たちをホモ野郎と呼び、店の外でお客さんたちに『中に入るな』と叫んでいました」
"They've yelled at customers outside our shop, saying `Don't go in there', calling us faggots."
店の窓は割られ、家や車も壊されたそうです。Zeltonさんは不法侵入の警告を出したり、警察や弁護士に相談したりしたものの、先週とうとう店を閉めてしまったとのこと。店を再開する予定はないそうです。あまりにもたくさんの窓が割られてしまってお金がかかる上に、この騒ぎでパートナー関係や健康にも被害をこうむり、もうこの地域にとどまることはできないとのこと。
Gay Lesbian Bisexual and Transgender Business Association(ゲイ、レズビアン、バイセクシュアル、トランスジェンダーのビジネス協会)のSuzy Lawsonさんは、クライストチャーチで他のゲイ事業主がこのようなトラブルを経験した例は知らないとのことで、この事件に「びっくり仰天した」と語っているそうです。
「私たちは自分を偽らずにいられるだろうと思ったんです。クロゼットか何かの中に隠れている必要はないと。異性愛者のように扱われる必要はないと……」
"We thought we could be who we are, not need to hide in the wardrobe or anything. We don't need to be treated like s...."
なおRob Patterson巡査長によると警察は事態に気づいており、窓を割ったティーンエイジャーをひとり逮捕しているとのこと。
あたしは不勉強にしてニュージーランドのゲイ事情ってよく知らなかったんですが、コメント欄でウェリントン在住の方がこんなことを書いてますね。
もちろんこういったことはニュージーランド中のどこでも起こるでしょう。私が、そしておそらく他の人も気づいているように、ここのコメントの中にさえ同性愛嫌悪の人がいて、「自分だったらその店でドーナッツを買うか? 買わないな!」などと書き込んでいるのですから。
Of course stuff like this would happen anywhere else all over NZ, as I, and probably others have noted in the comments, there are homophobes even posting here: "would I buy a doughnut there? no!" etc.
ただし地域差はあるみたいで、同じ人はこうも書いてます。
ここ(訳注:ウェリントンのこと)では、これと同程度のひどさまで行くとは思いません。なるほど憎悪に満ちた物言いはされるでしょうが、もしも他の客がそれを止めなければ、警察が止めるでしょう。
I don't think that would happen to the degree here. Sure, there'd be hateful comments. But it would be stopped - if not by other customers, by the police.
なるほどなあ。日本だったらどうでしょうね、これ。せめて、「もしも他の客がそれを止めなければ、警察が止める」ぐらいの良識が、日本にもあればいいんですけど。