英国のゲイのホームレス用宿泊所、活動許可をゲット

英国の若年層ゲイ男性ホームレス用支援施設が、地域住民の反対に遭いつつも活動許可を得たというニュース。

これは北東イングランドサンダーランド市にあるThe Gay and Lesbian Supported Housing Projectという宿泊施設です。ホームレスか、あるいはホームレス状態に陥る危険のある若いゲイ男性を13人収容するスペースがあり、2009年6月に開設されたとのこと。

地域住民はこの施設を歓迎していない模様。騒音や収容者同士の喧嘩騒ぎなどを理由に、この施設に許可を与えないでほしいとする嘆願書に署名した人が63人もいるそうです。が、警察はこの宿泊所が既にトラブルメーカー2名を退去させたと報告を受けているとのこと。市議会は今回、The Gay and Lesbian Supported Housing Projectに向こう12ヶ月の活動許可を与え、

  • 12ヶ月たったらまた活動許可の申請をすることができる
  • ただし、それまでにこれ以上苦情が出ていれば許可がおりないこともあり得る

と説明しているそうです。

なお、騒音や喧嘩騒ぎについては、上記ニュースのコメント欄が興味深かったです。かつてこの地域に教師として住んでいたという人の書き込みでは、「住民にゲイだと思われただけで団地から追い出されそうになった」「市議会が同性愛賛成派なので、追い出されずに済んだ」「この宿泊所の若いホームレスたちが(住民の訴え通りに)喧嘩したり騒いだりしているのだとしたら驚きだ」という話です。かなり保守的な土地だってことなんでしょうか。いずれにせよ、市議会がアンチゲイな立場をとっていないのがもっけの幸いですね。

性的指向が原因で虐待されたり家を追い出されたりする若いゲイは後を絶ちませんし、こうしたプロジェクトは本当に大切だと思います。日本でだって、「ゲイバレして親に勘当され、15歳で家を叩き出された」なんて人はフツーにいますよ、ちなみに。12ヶ月と言わず、長きにわたって行き場のないゲイたちを支援してほしいものだと思います。