『パーマネント野ばら』(西原理恵子、新潮社)感想
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全体的に女の名言てんこもりなので、ちょっと羅列してみます。
(引用者注:『流した涙のかずだけ、人間は大きくなれるんだよ』という言葉を受けて)「その言葉がホンマやったらこの港の女は全員、300メートル以上の巨人になってますがな」
「ちょっと恋て、おかあちゃん、女が、ひからびた芋*3いっこみただけで狂うワケ?」
「せやからあんたはまだまだ子どもやゆうの 恋は交通事故なんよ 芋でも何でも、はねられる時ははねられんのっ」
「私の経験上、顔のええ男は120%バカです」
「こないなおばさんになってなんやそんなバカな話題」
「現実がシャレにならん毎日やから 女子高生並にアホになって切り抜けようとしとるんやんけ」
「大人になってわかったけど 白馬の王子様っておらんもんやったんやねえ」
「あーアレはおらん。さがしゃあどっかにおるもんやと思うとったけど、アレはおらん。ツチノコと一緒や」
(引用者注:キャラクタのひとりが恋におちた、という話を受けて)他にもいろいろあるけど、それは読んでのお楽しみということで。
「とりあえず相手の年は 職業は性格は? 前科は?」
「関係なしっ 今までつかんだババとほぼ同等という覚悟さえあれば関係なし」
「そーだよなー 恋だもんなー 関係ないよなー 恋だもん」
これまでのサイバラ作品と少し違うのが、主人公が30代ぐらいの女性であることと、主人公には優しくておだやかな「好きな人」がいてくれることだけど、後者が結局ストーリー上の重大な役目を果たしているのが良かったです。少しずつ感じていた謎が最後で一気に解け、それによってラストシーンの台詞がより生きてくる感じ。そんなところもとても面白かったですね。