レヅのバイフォビア、バイのレヅフォビア

レズビアンの中には「バイセクシュアルは苦手(あるいは嫌い、理解できない等)」という人が少なからずいるように思います。実際、女性同士の出会いサイトなんかでは、「バイの方はごめんなさい」*1って記述も結構よく見かけますし。

で、このレズビアンのバイフォビア(と仮に命名)の根っこにあるのは、多分以下のような偏見だと思います。

  1. 「自称バイ」は同性と寝られるだけのヘテロだ、という偏見
  2. 「自称バイ」は自分が同性愛者だと認める勇気がない臆病者だ、という偏見
  3. バイセクシュアルは同時に男女両方と付き合わないと満足できない、という偏見
  4. バイセクシュアルは結局は異性に走る、という偏見

ちなみにあたしには何人かバイセクシュアルの友人知人がいるけど、少なくともその範囲ではこれらの偏見に当てはまる人はいません。なので、こういう極端な決め付けにはちょっと腹が立ちます。レヅばっかりで固まってないで、ちゃんと生身のいろんな人間に接しなさいよ、と思います。

が、先日ネットの海をさまよっていて、「ビアンのバイ差別はひどい」という流れのセクマイ系論議の中で、バイセクシュアルの人が書いたこんな主旨の意見を発見。


ビアンと違ってバイセクシュアルは性別で人を好きになったりしない。「女だから」「男だから」好きになるのではなく、人間として相手を愛しているのだ。だからバイはエライ。差別よくない。
なんか、暗澹たる気持ちになりましたね。あたしゃレズだけど、性別だけで相手を好きになってるわけじゃないぞ。「女だから」今の彼女を選んだわけでもないし、相手を「人間として」敬愛し尊重してるわよ。そんなのセクシュアリティーに関係なく、誰でも似たようなもんでしょう?
お前らはこうだ! と決め付けられてムカつくのはわかるけど、だからって相手のことを決め付け返してたら同じ穴の狢だよね。レズビアンのバイフォビアも、バイのレヅフォビアも、同じぐらいアホらしいというか痛々しいなあ、と思った次第です。

*1:「単にレズビアンにしか欲情しないから、最初からバイセクシュアルは応募対象から外しておく」という人は当然いるでしょうし、そういうのは別にいいと思うんですけどね。