「おなかの赤ちゃんはレズビアンです」→さあどうする? オーストラリアの同性婚推進派が動画でキャンペーン

オーストラリアのゲイの権利団体が同性婚の実現を呼びかけるために製作した動画が話題を呼んでいます。異性同士のカップル(女性は妊娠中)に向かって、お医者さんが「おなかの赤ちゃんはレズビアンです」と告げるという内容なんです。

詳細は以下。

この動画に(直接的に)登場するのは、妊婦さんとその男性パートナー、そして産婦人科医。超音波検査で元気に動く赤ちゃんの姿を見て、この男女カップルは見るからにうれしそうにしています。そこでお医者さんがこう尋ねます。


「さて、おなかの赤ちゃんがどちらだか知りたいですか?」
“Now, would you like to know what you are having?”

これはおなかの子の性別を知りたいかどうか尋ねるときの一般的な言い回しです。カップルは手を握り合い、わくわくした顔でうなずきます。お医者さんは微笑み、こう伝えます。


「おなかの赤ちゃんはレズビアンです」
“You're having a lesbian.”

こう告げられて、この異性カップルはどんな顔をし、どう反応するか。そこが大きなポイントだと思います。

動画の最後に出てくるメッセージは、こう。


どの子が同性愛者に生まれついてもおかしくありません。
だから、結婚の平等は、すべての家族の問題なのです。
Any child can be born gay.
So marriage equality is every family's issue.

ほら、同性婚というと「ゲイでもレズでも俺を巻き込まなければどうでもいい、勝手にしろ」みたいなことを言う人ってよくいるでしょ。でも、「巻き込まなければ」も何も、あなたの子どもが同性愛者だったらどうすんのよっていう話なんです、これは。同性愛者のほとんどは異性愛者のカップルから生まれてくるんですから、自分が異性愛者だからって傍観者ポジションを決め込むのはおかしいという問題提起なわけですね。

以下、YouTubeのこの動画の説明文から引用するよ。


おなかの子どもはどっち? カップルというものは、自分たちの持つすべての機会を子どもたちに与えられるようにと世界を整えることに慣れています。では、もし今度あなたの家族に産まれてくる子どもがレズビアンやゲイだったらどうなるのでしょう。その子が逸してしまう機会は何でしょう?
What R U Having? Couples are used to preparing their world so their children have all the opportunities they had. So, what if the next child born into your family was lesbian or gay. What would that child be missing out on?

だいたい、自分の子どもが同性愛者じゃなくたって、映画『人生はビギナーズ』みたいに、実は自分の年老いた親がゲイだったってこともあるんですからね。完全なる傍観者ポジションなんて、誰にも取れたものではないとあたしは思ってます。