「同性愛者や両性愛者の喫煙者は、異性愛者よりも急性呼吸器疾患になりやすい」米研究で

米国で行われた研究で、「若年層のレズビアン、ゲイ、バイセクシュアルの喫煙者は、異性愛者よりも急性呼吸器疾患にかかる可能性が高い」という結果が出たというニュース。

この研究はウエスバージニア大学でおこなわれたもので、2010年5月の「Lung」誌に発表されているそうです。研究に使われたデータは、2006年の全米大学健康アセスメント(US college health assessment)によるもの。調査層の年齢は18〜24歳で、69723人が異性愛者、1259人が同性愛者、1717人がバイセクシュアル、1128人がセクシュアリティ不明だとのこと。

今回の研究で、18〜24歳のゲイとレズビアンの喫煙者は、異性愛者の対照群に比べて連鎖球菌咽喉炎や細菌感染になりやすいということがわかったそうです。また、バイセクシュアルの喫煙者は、異性愛者よりも副鼻腔の感染症、喘息、気管支炎にかかりやすかったとのこと。興味深いことに、セクシュアリティ不明群は、特に急性呼吸器疾患のリスクが増えてはいなかったそうです。

以前こちらでも紹介しましたが、アメリカの疾病管理センターの推計によると、LGBTの若者の喫煙率は、非LGBTの若者より60パーセントも高いんだそうです。そう言や日本でも、クラブのmixナイトとかに行くと、頭の先からつま先までタバコの香りで焚きしめられたりするもんなあ(場所によって多少違いはあるかもですが)。ひょっとしたら、タバコを吸うか吸わないかだけでなく、1日あたりの喫煙本数等にも違いがあったりするんでしょうか。元記事によると、セクシュアリティと肺がんや肺気腫などの深刻な慢性病についての関係はまだ調査されていないようですが、ぜひそのあたりもくわしく調べてほしいものです。

単語・語句など

単語・語句 意味
strep throat 連鎖球菌咽喉炎
sinus 副鼻腔
emphysema 肺気腫