トランス男性、セックス前にトランスジェンダーと名乗らなかったため「詐欺」で有罪に
スコットランドの25歳のトランス男性が、ガールフレンドとセックスする前にトランスジェンダーであることを明かさなかったとして、3年の保護観察処分と240時間の地域奉仕を言い渡されました。罪状は「詐欺によって性交渉を得た」ことだそうです。
詳細は以下。
この男性クリス・ウィルソンさんは、2008年と2010年に、それぞれ別の15歳少女と性交渉を持ったと言われています。そのときにトランスジェンダーだということを伏せていたのが詐欺とみなされ、2013年3月6日に有罪判決を下されていました。刑務所に入れられたり、性犯罪者として登録されたりする可能性もあったものの、結局保護観察と地域奉仕を命じられたとのこと。
ちなみに英国では性交同意年齢は16歳で、「被害者」とされる少女のうち片方は、16歳と名乗っていたのだそうです。当時22歳だったウィルソンさんも、16歳と名乗っていました。
スコットランドのLGBT団体「イクオリティー・ネットワーク」のティム・ホプキンス会長は、次のように指摘しています。
「クリス・ウィルソンは16歳と自称する15歳少女とセックスしたことで法律を破りました。しかし彼はそのことでは告発されず、代わりに『詐欺によって性交渉を得た』として告発されたのです。検察官の目に、彼が自分のジェンダーについて『嘘をついた』と映ったためにです。
「これを告発するのは間違っているし、トランスの人たちに、セックスのパートナーにこれまでのジェンダー歴を話さなければ犯罪者扱いされるというメッセージを送ることになってしまいます」
‘Chris Wilson broke the law by having sex with the 15-year-old girl who had claimed to be 16. ‘But he was not charged for that, instead the charge was “obtaining sexual intimacy by fraud” because in the Fiscal’s eyes he had “lied” about his gender.
‘It was the wrong charge to bring, and the message it sends to trans people is you will be criminalized if you don’t share your gender history with sexual partners.’
だいたいウィルソンさんは最初からジェンダーに関しては嘘なんかついていないわけですよね。自分が男性だから男性の格好をして女の子を口説いたというだけのことなのに、それのどこが「嘘」なんだか。第一シスジェンダーはセックス前にいちいち「自分のジェンダーのこれまでの歴史を説明するの儀」なんかしないでほいほいセックスしているはずだけど、なんでトランスにだけそんなことを義務づけるの。おかしいわ、いろいろと。