「2010年だけで250人のLGBTが殺された」ブラジルのLGBT団体が発表

ブラジルのLGBT団体が、同国では2010年、ヘイトクライムで250人のLGBTが殺されたと発表しています。これはブラジルのホモフォビックな殺人件数の新記録だそうです。

詳細は以下。

この発表を行ったGrupo Gay da Bahia (GGB)は、ブラジル最古のLGBT団体。創設者のLuiz Mottさんは、Terra Magazineでのインタビューで、2009年には198件だった殺人が、2010年には250件に増えたと述べているとのこと。GGBによると同国では1980年から2009年の間に少なくとも3100人の同性愛者がヘイトクライムで殺されているそうですが、これはあくまで報告されている件数であり、実際にはもっと多いとMottさんは強調しています。
ブラジルは「150以上のゲイ・パレードラテンアメリカ最大のレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーLGBT)団体がある」のに、同時に「こうした人々の死に関しては世界のトップを走っています。ブラジルには事実上死刑が存在し、世界でもっともホモフォビックな国々よりずっと厳しい状況なのです」とはMottさんの弁。

ちなみにメキシコで殺されるゲイ男性の数は年平均35人。アメリカ合衆国では約25人だとのこと。ブラジルがいかに群を抜いているかわかります。

ブラジル・サンパウロゲイ・パレードは世界最大規模で、昨年は300万人もの人が参加したそうです。でも、その陰でこれだけ殺されているのかと思うと暗澹たる気持ちになります。イランみたいにオフィシャルに石打ちの死刑が宣告されちゃうのも問題だけど、ヘイトクライムでこれだけ殺されてしまうのも大問題では。