ブラジル人ゲイ男性、米国への亡命を認められる

ブラジル人ゲイ男性Augusto Pereira de Souzaさん(27)が、アメリ国土安全保障省から米国への亡命を認められたというニュース。

Pereiraさんは現在ニュージャージー州在住。ブラジルに帰国したら命の危機があるとして亡命申請していたとのこと。ちなみにブラジルのLGBT権利団体「Grupo Gay da Bahia」によると、同国では2008年だけで190人ものゲイとレズビアンの殺害が報告されているんだそうです。以下、Pereiraさんの弁。


「ブラジルでは常に命の危機にさらされていました」とPereira de Souzaは声明の中で述べた。「ゲイであることを隠そうとしましたが、それでもゲイだからという理由で繰り返し殴られ、攻撃され、生命を脅かされました。時々はスキンヘッドの連中に襲われたり、警官から容赦なく殴られたりました。ゲイであることを理由に警官に殴られ命を脅されれば、誰も自分を守ってくれないのだとすぐにわかります。私にとっては米国に来るのは生きるか死ぬかの選択でした」
“In Brazil, I lived in constant fear for my life,” Pereira de Souza said in a statement. “I tried to hide that I was gay, but still faced repeated beatings, attacks, and threats on my life because I was gay. At times I was attacked by skinheads and brutally beaten by cops. After the cops attack you and threaten your life for being gay, you learn quickly that there is no one that will protect you. For me, coming to the U.S. was a life-or-death decision.”

まずは希望通りに亡命が認められてよかったと思います。同じブラジルからの亡命希望者が、本国でレイプされ命の危機にあったと訴えているにもかかわらず「男はレイプされても肉体的に傷つかないから」なんていうわけのわからない理由で在留許可を得られなかったというケース*1もありましたし。

でも、ひとつわからないのが、亡命先がなぜ合衆国なのかってこと。ホモフォビックな暴力を受けてカナダに難民申請するアメリカ人もいる*2ぐらいなのに、なぜよりによってこの国に。「ブラジルよりはましだ」という判断なのか、それとも何か他に理由があるとかなんでしょうか。いずれにせよ、彼の今後の生活がより安全で幸福なものとなるよう祈ることに変わりはありませんけれども。

単語・語句など

単語・語句 意味
U.S.Department of Homeland Security アメリ国土安全保障省