メアリー・チェイニーさん、第二子を出産

2009年11月18日、ディック・チェイニーアメリカ副大統領の娘で、レズビアンであることをオープンにしているメアリー・チェイニーさんが第二子を出産したというニュース。

メアリーさんはパートナーのヘザー・ポーさんとは18年間交際しており、2007年には第一子のサミュエル・デイヴィッド・チェイニーくんを出産しています。第二子は体重6ポンド14オンス(3115グラム)の女児で、約サラ・リン・チェイニーちゃんと名づけられたとのこと。

メアリー・チェイニーさんねえ……。

元記事にもありますが、この人ジョージ・W・ブッシュの2004年の再選を応援してたんですよね。ゲイジャパンニュースによると、2006年には一応、


ABC 『プライムタイム』のダイアン・ソウヤー氏とのインタビューの中で、チェイニー氏は「選挙運動に参加するという選択について悩みました」と話し、同性結婚に関する共和党の立場をめぐり、2004年の大統領選挙運動への参加を止めようと考えたことなどを明らかにした。
(引用者中略)
ソウヤー氏とのインタビューの中で、チェイニー氏は1月の一般教書演説について「あの場にいたくありませんでした。誰かが、私にあの場にいることを禁じたわけではありませんでしたが、それでも、立ち上がって拍手をしたくありませんでした」と語り、ブッシュ大統領憲法修正提案への支持呼びかけと、“結婚の聖域“を守らなければならない旨を話すことを知ったとき、連邦議会議事堂へ行くことを拒んだことを明らかにした。

なんてこともあったんですが、同じインタビューの中で、


ソウヤー氏が話を政治に戻し「お父さんが副大統領でなかったとしても、あなたは共和党員でいると思いますか?」と尋ねると、チェイニー氏は“仮定的質問”には答えたくないとした上で「父が2004年の大統領選挙でブッシュ大統領と共に戦っていなくても、私はやはりブッシュ氏を支持したと思います」と述べた。

と言ってたりもして、どうにも態度が玉虫色。ちなみに第一子の出産時にも、


チェイニーさんの妊娠については、チェイニー副大統領が、同性愛者の権利を支持する政治的目的のために、赤ん坊を利用しようとしているとの批判が、キリスト教保守派から上がっていた。
今年2月にバーナード大学で行った演説で、チェイニーさんは、「赤ちゃんです。赤ちゃんは、神からの授かり物です。政治的メッセージではありません。議論の中で使用されるべきものではありません。私の子どもです」と訴え、批判を退けた。
なんてことがあって、やっぱりなんか玉虫色。

個人的には、彼女が2006年に『Now It's My Turn』なんていう挑戦的なタイトルの本を出したときには「沈黙を破ってLGBTの権利主張でもするのかしら」と思ったんですが、別にそうでもなかったんですよね。そんなわけで、「メアリー・チェイニーさんが第二子出産しました!」と言われても「だからといって一般的なレズビアンには関係なくない?」って感じですね、少なくともあたしは。ゲイジャパンニュースの過去記事にもある通り、出産したところでパートナーのヘザーさんは子供の親とは認められず、子供に関する一切の法的権利を持たないわけですが、パパの威光とチェイニー家のお金があれば、たいていの困難はスルーできてしまうでしょうし。

Topix.comのこちらのコメントが興味深かったです。


単にメアリー・チェイニーは、リアルな人々が住んでいる「下界」の現実とは完璧にかけ離れたところにいる、エリートで、金持ちで、白人の共和党員だというだけのことのように見えるわ。この人はたまたまレズビアンなだけ。チェイニー一族の誰かに、親族一同と違う行動をとることを期待するべき理由はありません。
Mary Cheney seems simply like another elite, rich, white Republican who is completely out of touch with the reality "down here" where real people live - she just happens to be a lesbian. No reason to expect someone of her breeding to act any differently than the rest of her kin.

単語・語句など

単語・語句 意味
out of touch with O 〜についての理解がない、〜とかけ離れて