「百合最高! 男女関係はキモイ!」って極論は、一種の防御反応だと思う

一部の狂信的な百合好きヘテロさんが「百合関係こそ至高! 男女関係はキモイ!」みたいな極論に走るのって、結局は自分の中のヘテヘテな価値観を動かしたくないだけなんじゃないでしょうか。異文化が全て良く見え、自分の文化が全て悪く見えるというのは、うまく異文化受容ができてない段階で起こりがちなことですからね。要するに、鹿鳴館時代の明治人が必死で洋装してダンスパーチーに興じながら「嗚呼、わたくしは如何して西洋人に生まれて来なかつたのだらう」と嘆息してるようなもんなんじゃないでしょうか、あれは。
んで、鹿鳴館で一生懸命パーチーしていた人たちが別に自分の内部の日本人性を全否定していたのではないように、狂信的な百合好きヘテロ男子さんとかも、別に己のヘテロセクシュアリティーや男性性を全否定してるわけではない*1んじゃないかな、という気がしますね。むしろその逆で、そのような自文化を別の価値観の枠組みから見直すことから逃げようとしてるだけなんじゃないかなあ。わかりやすく言ってしまえば、こういう人たちは、ホモフォビア全開で「レズキモイ!」「ホモ変態!」などと叫ぶ人たちと全く同じところにいるんだと思います。どちらも、「自分の文化と異なる文化を『自分より上か下か』のステレオタイプに押し込めてしまうことで、自分が元々持っていた文化を丸々守ろうとする」という防御反応のステージにいるという点では変わりません。
まとめ。「百合最高! 男女関係はキモイ!」と極論に走るのは一種の防御反応であって、女の子同士の恋愛という概念をむしろあんまり受容できていない段階の人に起こることだと思います。んで、その手の人って結局は超ホモフォビックだから*2、ガチな人としてはすごく警戒します。「別に男女の恋愛だっていいもんだけど、百合は百合でまた別の楽しさがあるよな」ぐらいに落ち着いてる人相手の方が話しやすいし、安心して情報交換できますね、やっぱり。

付記(2007-03-31)

上記は、「BennettのDMISモデルでホモフォビアを分析してみる試み」というエントリの内容(の一部)を、一般向けにわかりやすく書いてみたものです。詳しくはこちらをどうぞ

*1:そもそもそういうものを全否定するなら「ヘテロ男子」をやってないでしょうし。

*2:「百合は美しいからいいけど、レズはキモイから許さん」みたいな傲慢なことを平気で言ったりするよねえ。やだねえ。