中国雲南省で政府出資のゲイバーがオープン

世界エイズデーの宣伝と、エイズ予防・エイズ教育推進のため、2009年12月1日に中国の雲南省で政府出資のゲイバーがオープンするというニュース。

このゲイバーが開かれるのは雲南省大理市。World Journal紙によると、中国でももっともエイズが広がっている10都市のひとつなんだそうです。大理のゲイ男性人口は推定1500人から2000人で、性教育が行き渡っておらず、特に農村部から都市部に流入してきたゲイたちの間で安全でないセックスが行われているのだとか。

そこで、エイズの蔓延を食い止めるために大理市が12万元(約130万円)の資金を提供し、エイズとセックスの情報を提供する場として新しくゲイバーを作ったとのこと。出資者こそ市ですが、バー自体は地元のエイズ予防NGOのボランティアによって運営されるそうです。

まだまだ同性愛嫌悪が強いと言われる中国でこの試みというのは画期的だと思います。裏を返せば、それだけ同市でのエイズ禍が深刻だとも言えますが。ちなみに大理市保健課のJiang Anmin氏によると、同市ではエイズの治療薬に毎年2万元(約25万円)を支払っているのだそうで、このゲイバーが感染予防に役立つならば、12万元の出費も意義あるものになるだろうとのことです。