セルビア初のゲイ・フィルム・フェスティバル、脅迫を受け中止に
セルビアの首都ベオグラードで9月11〜13日に予定されていた同国初のゲイ・フィルム・フェスティバル「Merlinka」が、極右やネオナチの脅迫に遭い、中止になったというニュース。
中止について説明しているのは映画監督のBruce LaBruceさん。自身の作品"Otto: or, Up With Dead People"もこのフェスティバルで上映予定だった彼は、落胆はしたが驚きはしないと語っています。
「旧ソ連の国々では、ホモフォビックな暴力はよくあることです」とはLaBruceさんの弁。実際、LaBruceさんの作品をクロアチアのゲイ・フィルム・フェスティバルで上映した時には、極右やネオナチの暴力から身を守るため、警察に護衛してもらう必要があったそうです。その警察にしても決してゲイ・フレンドリーなわけではなく、LaBruceさんのパーティーが行われていた市内で唯一のゲイバーに強制捜査をかけ、ドラッグを持っていないかと徹底的に身体検査を行ったりしたとのこと。
ちなみに、セルビアのフィルム・フェスティバルの日程が結局どうなるかについては、今のところ声明は出されていないとのことです。
セルビアというと、先日「セルビアのサッカーファン、プライド・パレードに反発し「ゲイを殺せ」と落書き - みやきち日記」というエントリでお伝えした通り、9月20日のプライド・パレードへの反感や憎悪も強まっているところですよね。フィルム・フェスティバルへの脅迫内容は明らかにされていませんが、パレードの方は大丈夫なんでしょうか。参加者がスキンヘッドから暴力をふるわれたりしないといいんですが。
単語・語句など
単語・語句 | 意味 |
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Belgrade | ベオグラード |
filmmaker | 映画制作者[会社、監督] |
dishearten | 気落ち[落胆、悄然と]させる |