欧州議会、ウガンダの反同性愛法案を糾弾
2009年12月17日、欧州議会のストラスブルグでの会議で、ウガンダでDavid Bahati国会議員によって提出されている法案「反同性愛法案2009」(Anti Homosexuality Bill 2009)を強く糾弾する決議が採択されたというニュース。
この法案は、
- 18歳未満の同性と性交渉を持った人は死刑
- HIVポジティブで同性間性交渉を持った人は死刑
- 同性間の性行為そのものは(相手やHIV感染の遺憾を問わず)終身刑
- 同性愛者に家や部屋を貸した家主は最高で懲役7年
- 同性愛者を当局に通報しない家族や友人も最高で懲役7年
などの内容を含むもので、これまでに英・仏・米・スウェーデン・EUなどを始め、世界中から激しく反対されています。詳しくは以下を。
- ウガンダの国会議員、「『悪質な(aggravated)同性愛』は死刑に」と主張 - みやきち日記
- ウガンダの反同性愛法「悪質な同性愛者は死刑、同性愛者を通報しない家族と友人は最高で懲役7年の刑」 - みやきち日記
- ウガンダ、反同性愛法案から死刑と終身刑を削除か - みやきち日記
- BBCニュースフォーラムの見出し「同性愛者は処刑されるべきか?」にTwitterユーザが激怒 - みやきち日記
今回の決議で、欧州議会はウガンダ政府に対し正式に「この法案を是とせず、同性愛を処罰の対象からはずすよう法律を見直す」ようにと要求しているとのこと。この議決はまた、欧州委員会と欧州理事会に対し、万一反同性愛法案がウガンダの議会を通過した場合、ヨーロッパからウガンダへの援助について再考するよう求めているとのことです。
というわけで、ついに欧州議会までが動き出したようです。ただ一つ釈然としないのは、ウガンダをはじめとしてアフリカ諸国での同性愛弾圧は、欧州による植民地時代の法律の影響も強いのに、アンタら他人事みたいにウガンダをとがめるだけでいいの? アンタたちの責任はどうなの? ってこと。もちろん、欧州議会のUlrike Lunacek議員の以下のことばも、また真理を含んでいるとは思いますけど。
「フリカの指導者の中には、同性愛は非アフリカ的だと主張する人もいますが、それは間違っています。同性愛は非アフリカ的なものなどではありません。だから、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの人々には、憎悪に満ちた法律ではなく保護と受容が必要なのです」
“Homosexuality is nothing un-African, as some African leaders wrongly claim. That is why lesbian, gay, bisexual and transgender people need protection and acceptance, not hate legislation.”