「愛があればセックスするはず」のウソ・女の子の側の問題

上記2点のエントリでは、セックスをしたがらない女性を「愛があればセックスするはず」と口説くのはおかしい、という話をしてきました。ここでは、「では、そのような口説き方をされてきた女の子の側に問題はないのか?」ということについて補足しておきます。

セックスに免罪符が必要な女の子たち

結論を先に言うと、女性の側にも問題はあると思うんですよ。女性には、「セックスは悪いことだ」とか「女性は欲情してはいけない」という価値観を内面化するあまり、セックスに免罪符を求める傾向があります。それが「愛があれば(略)」という変な口説き方を可能にしてしまっているのだと思います。

少女漫画におけるセックスの描かれ方

例を挙げましょう。少し前まで、少女漫画におけるセックスの描かれ方には、「好きな男に強引にレイプされたけど嫌じゃなかった→ハッピーエンド」というパターンがとても多く見られました。レイプがセックスの言い訳になってるんですよ。「私がセックスしたかったわけじゃないの。彼が欲情して襲い掛かってきたの」というわけです。
さすがに近年ではレイプを問題視する漫画*1も増えてきましたが、レイプに変わる口実として今なお健在なのが「愛」です。「私は欲情してないんだけど、『愛』があるからセックスしたの」というパターンですね。そうしたパターンを好む女の子たちにとっては、あくまでセックスは、「何か言い訳を必要とするもの」なわけです。

結局、女の子の側の問題でもある

女の子たちがそうやってセックスに言い訳を必要としている限り、「愛」を免罪符にしてやらせてもらおうという動きもなくならないわけで、つまりはこれは女の子の側の問題でもあると思います。言い訳が欲しい女の子と、性欲に「愛」というレッテルを貼って迫りたがる男の子(または、レズビアンバイセクシュアルの女の子)とがうまくくっついてお互いの欲求を満たしあってくれてるんならいいんですが、そうでもないのが困りもの。早いとこ「自分の欲情は自分に責任がある」「人のからだの使い方を、他者が勝手に決めることはできない」っていうのが当たり前な世の中になってほしいもんです。