『ゆるゆり』5〜7巻、2011年5〜7月にかけて毎月刊行

ゆるゆり (5)巻ゆるゆり (5)巻
なもり

一迅社 2011-05-18
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ゆるゆり(6)ゆるゆり(6)
なもり

一迅社 2011-06-18
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ゆるゆり (7)巻 限定版ゆるゆり (7)巻 限定版
なもり

一迅社 2011-07-16
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5月に5巻、6月に6巻、7月に7巻と立て続けの刊行です。アニメ化に合わせて一気に売ろうという戦略でしょうか。好きな作品なんで、喜んで3冊とも予約しましたけど。
なお一迅社公式サイトによると、7巻限定版には、


なもり先生が起こしたキャラ設定、小物などの設定、解説コメント、そして先生ご自身に添削してもらうことができる「第1回全国統一ゆるゆり模試」等企画満載の小雑誌「ゆるゆりミニFAN BOOK」が付いてきます!
とのこと。

『キャンディ』(鈴木有布子、芳文社)は2011年6月13日発売

キャンディ (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)キャンディ (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)
鈴木 有布子

芳文社 2011-06-13
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「つぼみ」連載作です。第1話の感想を過去ログより再掲。


弓道部の女子高生が先輩に告白される物語。あれだけ「思春期百合路線ヤダ」とか言っといてこれは誉めるんかい! と思われそうですが、面白いんですよこの作品。まず、メインキャラ3人のキャラ立てがくっきりしていて、ただの「先輩役」「友人役」みたいな役割分担にとどまらないところがステキ。さらに、五感に訴えかけてくる演出がすばらしくてねー。大音量の蝉時雨、夏の暑い空気、キャンディの甘さ、恥ずかしさで染まる首筋の赤さ、そして思いがけず触れた唇の感触等々の描写に心を揺さぶられまくりました。さわやかなのにとろりと甘いラストの官能もよかった。

『つぼみ VOL.12 (まんがタイムKRコミックス GLシリーズ) 』は2011年6月13日発売

つぼみ VOL.12 (まんがタイムKRコミックス GLシリーズ)つぼみ VOL.12 (まんがタイムKRコミックス GLシリーズ)
小梅けいと

芳文社 2011-06-13
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本日予約。隔月刊だと本当に出るの早いわ……。

『ラブフェロモンNo.5(2)』(岩崎つばさ、双葉社)は2011年5月12日発売

ラブフェロモンNo.5(2) (アクションコミックス)ラブフェロモンNo.5(2) (アクションコミックス)
岩崎 つばさ

双葉社 2011-05-12
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匂いフェチから始まる百合ラブストーリーの第2巻。本日予約。1巻は「百合部分はラブラブなのにトランスフォビアが剥き出し」という作風でしたが、果たして今回はどうなるんでしょうか。

『トランジスタティーセット 〜電気街路図〜 (4)』(里好、芳文社)は2011年5月12日発売

トランジスタティーセット 〜電気街路図〜 (4) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)トランジスタティーセット 〜電気街路図〜 (4) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
里 好

芳文社 2011-05-12
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秋葉原へのうつりゆく風景をノスタルジックに描くコメディ、第4巻。巻を追うごとにどんどん百合っぽさが希薄になっている本作ですが、とりあえず本日予約。

『アンダー・ザ・ドーム(上・下)』(スティーブン・キング[著]/白石朗[訳]、文藝春秋)感想

アンダー・ザ・ドーム 上アンダー・ザ・ドーム 上
スティーヴン・キング 白石 朗

文藝春秋 2011-04-28
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アンダー・ザ・ドーム 下アンダー・ザ・ドーム 下
スティーヴン・キング 白石 朗

文藝春秋 2011-04-28
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破壊不能の<ドーム>により外部から遮断されてしまった小さな町の運命を描く恐怖小説。いや、面白かった!! 2段組で上下合わせて1369ページという長さですが、2日間で読み切ってしまいました。
正直言って、上巻はキングの他作品に比べ、きわだってすぐれているとは思えません。展開がスローだし、ステレオタイプな下衆野郎は多いし、血と吐瀉物と糞便と暴力が横溢しているし(これはまあ、いつものキング節ではあります)で、波に乗るまでちょっと時間がかかったのは確かです。が、下巻に入ったらもう、途中で一瞬たりとも止められずに一心不乱に読みふけってしまいました。すげえわこの本。
もっとも面白かったのは、かつてキングが『クージョ』で描いたような「子供の恐怖」があぶり出されているところ。大人たちの愚かさと残酷さが巻き起こす恐怖や、パニックものとしての恐怖だけでもごはんが30杯はいけそうなのに、最後により純粋で根源的なコワさをぐりぐりと描き出していく手腕にしびれました。登場人物に100%クリーンなヒーローが存在しないのはこのためだったか、と感心することしきり。これは「善人がエイリアンや悪人の跋扈に恐怖するお話」ではなく、それより一段深いところにあるおぞましいものをさらけ出す物語なんです。
後半があれだけ面白ければ、上巻のスローさも納得がいきます。これは要するに、大昔のフランス文学が、バルザックなどに比べて「つかみ」が弱かったのと同じではないかと。昔のフランス文学って、貴族が手すさびに書くものだったため、いちいち冒頭で読者をひきつけて買ってもらう必要がなかったんだそうですね。だから思うさまゆっくり書いてあり、それに耐えて読んでいくとだんだん面白くなる。これに比べ、バルザックは商業作家だったので、とにかく買ってもらうために序盤から読者を引き込む工夫がこらしてある。『アンダー・ザ・ドーム』を読んで、キングはもはや≪恐怖の帝王≫という名の貴族なのだなと思いました。モダンホラー小説界で30年以上トップランナーをつとめてきたキングには、もはや小細工で買ってもらう必要がなく、だからこそこの「アクセルをフロアまで踏みっぱなしにする大長篇」(著者あとがきより)が成立し得たのだと思います。
ゴールデンウィークにこの本を読んでよかった。下巻を途中で切り上げて他のことをするなんて、考えられませんから。しばらく個人的にスティーヴン・キング祭りを開催し、昔読んだ本をみな買い直して楽しもうと思っています。