フランスで初のLGBT向け高齢者居住施設 2015年オープン予定

フランス南部のサレル=ドード(Sallèles d'Aude)で、同国初のLGBT向け高齢者居住施設(リタイアメント・ヴィレッジ)の建設計画が進められています。50歳以上のLGBTに「アクティブなライフスタイル」を提供するこの施設は広さ7ヘクタールで、2015年開設予定とのこと。ちなみにサレル=ドードの Yves Bastié市長はLGBT向けとは知らずに許可を出したと主張しており、街のイメージを心配しているようです。

詳細は以下。

公式サイトの説明文によれば、この施設“Le Village-Canal du Midi”はコンシェルジュ付きのゲーテッド・コミュニティで、「アクティブで健康的なライフスタイルを望む50歳以上のゲイやレズビアンLGBT)のための、プライベートなオアシス」だとのこと。pdfのパンフレットを見ると、壁で囲まれた敷地の中には1戸建てが107軒あり、他にプールやテニスコート、サウナ、ジャクージ、ジム、ホテルなどがつくられているようです。

この施設の建築を許可したYves Bastié市長は、これがLGBT向けだとは知らなかったと述べています。


「何も知らなかったのでびっくり仰天しました」3月に許可に正式に同意したBastiéは、フランス通信社に語った。「街のイメージへの影響はどうなるのでしょう?」
"I was flabbergasted because I knew nothing of it," Bastié, who signed off on the permit in March, told the Agence France-Presse Tuesday. "What will be the effect on the image of the town?"

デベロッパーのダニー・シルヴァー(Danny Silver)氏はフランスのテレビ局に対し、最初は一般向けの施設にするつもりだったのが、反響が少なかったため途中でLGBT向けに変えたと話しています。おかげで1日のうちにそれまでの3ヶ月分以上の問い合わせが来たそうです。なお、この “Le Village-Canal du Midiは別にLGBT専用ではなく、異性愛カップルも入居可能とのこと。

いち同性愛者としては、どうせ住むなら男同士・女同士で暮らしていても当たり前ってところに住みたいから、こういう施設は歓迎ですね。ヘテヘテなジジババに囲まれて、いちいち「旦那はいるのか、いないのなら離別なのか死別なのか、結婚しなかったのならその理由は何か、子供は欲しくなかったのか、そもそもいつも一緒にいる女の人は誰なのか」等々しつこく詮索されそうな、日本的老人ホームは嫌だわ。街のイメージを心配する市長の気持ちも想像できないことはないけど、「排他的でない街」「進歩的な街」とかを標榜しとけばそれでいいんじゃないの?