ミネソタ州下院議員、同性婚に賛成するスピーチで目に涙

2013年5月9日、米国ミネソタ州の下院が、同性同士の結婚を認める法案を可決しました。このときの議会で、同性婚賛成派のスティーヴ・サイモン(Steve Simon)議員が涙をこらえながらおこなったスピーチが感動的だと話題になっています。

詳細は以下。

サイモン議員のスピーチはこちら。

スピーチ前半も非常に筋が通ったことを言っていておもしろいのですが、注目すべきは後半です。ここで議員は、ユダヤ教の学校で教え子に「夜が終わって新しい1日が始まる正確な瞬間とはいつか」と尋ねたラビの話をしています(2:41〜)。生徒たちは「明るくなってヒマラヤスギとオリーブの木が見分けられるようになった瞬間」「羊と山羊が見分けられるようになった瞬間」などと答えるのですが、ラビはどちらの答えにも「違う」と言います。ラビの言う正解はこちら。


「夜が終わって新しい1日が始まる瞬間とは、見知らぬ人の顔を見て、きょうだいの顔だと思う瞬間です」サイモンは長い間と間の合間に言った。「その瞬間までは、時間が何時であろうと、まだ夜なのです。しかしその瞬間が来れば、新しい1日が始まります。わたしはこの、新しい1日という響きが好きです。わたしたちが全員共にそこに行くことができるよう願います」
“The moment when night ends and a new day begins is the moment when you look into the face of a stranger and see the face of your brother,” Simon said in between long pauses. “Until that moment, no matter what time it is, it’s still night. But at that moment, that’s when the new day begins. I like the sound of that―a new day―and I hope we can all go there together.”

これ、セクシュアリティだけではなく、あらゆることにあてはまる真実だと思うわ。自分(たち)と違う人の顔を見て、「見知らぬ人」とカテゴライズして終わらず、友愛を持って接することができるか。これができた瞬間にこそ、「夜」が終わるのだと思います。
ちょっと余談になるけど、あたしが最近LGBTニュースの紹介時に積極的に動画を貼っているのは、「『どこか遠くの顔も知らん人の、自分とは関係ない話』だと思ってほしくないから」なんですよ。ミネソタ州同性婚の話だって、ただの法律の話じゃなくて、自分の結婚式でレズビアンの姉(妹?)にブーケを渡して同性婚法制化を願うこのお姉ちゃんの話だったりするわけです。

あるいは、ゲイのパパに抱っこされて聴聞会に登場したこの3歳児(15:15〜)のおうちの話だったりするわけです。

こういうことをなるべく身近に感じてもらえないかと思って、なるべくYouTubeで動画を探してきて貼り付けるようにしています。それでどれだけ身近感が出せているかは不明ですが。

サイモン議員のスピーチのあと、ミネソタ州下院は同性婚法案を75対59で可決しました。上院での採決は2013年5月13日、つまり今日です。ここで可決されれば、あとはマーク・デイトン(Mark Dayton)知事の署名を得て法律化するだけ。結果が待たれます。