仏同性婚反対派が機動隊と衝突

2013年4月23日に下院が同性婚法案を可決したフランスで、同日夜、同性婚反対派が暴れて機動隊と衝突しました。少なくとも14人が逮捕されたみたい。

詳細は以下。

下院が331対225で可決したこの法案がオランド大統領の署名を経て成立すれば、フランスの同性カップルは結婚して養子を持てるようになります。23日夜、反対派の抗議は過熱化。パリ中心部で機動隊を相手に石、瓶、鉄の棒などを武器に暴れる人もいて、機動隊は結局、催涙ガスを使うことになったそうです。

警察は当初、アンヴァリッド廃兵院(オテル・デ・ザンヴァリッド)から反対派を追い出そうとしていたものの、結局、より激しい衝突が起こっていたセーヌ河畔まで移動せざるを得なかったとのこと。セーヌ河畔というのは、要するに国会議事堂近辺のことですね。

ちょっとGoogleマップで調べてみました。「A」のピンが立っている地点が、アンヴァリッド廃兵院です。国会議事堂はそこから右斜め上に1kmぐらい、セーヌ川岸辺のオルセー通りとコンコルド橋がぶつかるあたりにあります。対岸にコンコルド広場があるあたりね。地図をそこまでドラッグして「+」ボタンで拡大すると、「フランスの国会議事堂」という表示が出てきますよ。


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なお、Timesはリヨンでも暴力的な抗議行動が起こり、14人以上が逮捕されたと報じているとのことです。

しかし元記事にもありますが、フランス共和国の標語って「自由、平等、友愛」じゃありませんでしたっけ。どこに行っちゃったんですかこの精神は。

あともうひとつ、フランス料理って牡蠣もホタテもエビも使うよね? なら、「カトリックだから」という理由で同性婚に反対するのはおかしいよ。聖書には、「すべて水の中にいるもので、ひれと、うろこのないものは、あなたがたに忌むべきものである。これらはあなたがたに忌むべきものであるから、あなたがたはその肉を食べてはならない」ときっぱりはっきり書いてあるわよレビ記に。そこを軽やかにスルーして、貝だのエビだの喰ってる口で「同性婚は神の教えにそむく」とか寝言言ってんじゃないわよ。早い話が、理由があるから差別してるんじゃなくて、差別したいから後から理由をくっつけたってだけでしょ。

なお、クリスチャーヌ・トビラ仏司法大臣によると、フランスでの最初の同性婚は6月になるそうです。以下、同大臣のことば。


同性婚に今日反対している人たちは、新しく結婚した人たちや家族たちの幸せに圧倒されて、きっと狼狽するでしょう」
“Those who are opposed to them today will surely be confounded when they are overcome with the happiness of the newlyweds and the families,”