フランス同性婚反対派は暴力と脅迫がお好き
2013年4月13日に上院が同性カップルが結婚し養子を持つ権利を認める法案を可決したフランスで、反対派による暴力事件や脅迫事件があいついでいます。具体的には複数人でゲイバーを襲撃したり、ゲイ男性を意識不明になるほど殴ったり、国民議会議長に弾薬入りの手紙を送りつけて脅迫したりなど。
詳細は以下。
- France: 4 people detained over gay bar attack - PinkNews.co.uk
- France: Gay cabaret dancer beaten unconscious by gang in Nice - PinkNews.co.uk
- France: National Assembly speaker urged to delay equal marriage vote in ammunition powder letter - PinkNews.co.uk
男4人がゲイバーで暴れる(4月17日)
フランスのマニュエル・ヴァルス(Manuel Valls)内務大臣によると、4月17日にリールにあるゲイバーで男4人がゲイの客を故意に狙って暴れ、店主を殴ったり物を壊したりしたために拘禁されたそうです。guardianによるとこの男たちはスキンヘッドで、「ゲイを叩きのめしに来た」と宣言してから暴力をふるっており、同じ晩にボルドーの別のゲイバーも武装した複数の男たちに襲撃されているとのこと。
男3人がゲイ男性を殴り、意識不明に(4月20日)
ニースのゲイ男性ラファエル・ルクレール(Raphaël Leclerc)さんが4月20日午前5時、パートナーと一緒にナイトクラブを出たところを3人の男性から飛びかかられ、意識不明になるまで殴る蹴るの暴行を受けました。ルクレールさんは24歳で、キャバレーのダンサーだそうです。
「僕らはキスしていたわけでも、手をつないでいたわけでもありません」この24歳男性は説明した。「数分で3人がやってきて、『おいゲイ』と僕らに叫び、襲いかかってきたのです」
“We were not kissing and we were not holding hands,” explained the 24-year-old. “A couple of minutes later there were three, who were shouting ‘hey gays’ at us, and then they ran at us.”
ルクレールさんは事件の数時間後、殴られて怪我をした自分の顔写真をFacebookに載せています。
国民議会議長に弾薬入りの脅迫手紙(4月22日)
フランス国民議会のクロード・バルトロン(Claude Bartolone)議長のもとに4月22日、弾薬入りの手紙が届きました。手紙の内容は、同性婚と同性愛者による養子縁組を認める法案の最終投票を延期しろというもの。
「われわれは抗議よりラディカルで直接的な手を使うぞ、おまえたちが戦争を望むならそうしてやる」とその手紙には書かれている。
「万人に結婚を認めるのは、すべての結婚を破壊するのと同じだ」とその手紙にはあり、次のように付け加えられている。「万一おまえたちがそれでも続けるなら、政治家の家系の者たちが肉体的な被害をこうむることになるだろう」
“Our methods are more radical and direct than the protests, you wanted war, you have it,” the letter states.
“Allowing marriage for all would be the same as destroying all marriage,” the letter says, before adding: “If you were to carry on regardless, your political family will have to suffer physically.”
完全な脅迫ですね。
法案はどうなるのか
PinkNewsによると、この法案の最終投票は4月23日、つまり今日おこなわれる予定だとのこと。
ちなみに今Googleニュースで検索してみた限りでは、日本のメディアは反対デモの様子ばっかり嬉しそうに報じていて、こういう暴力や脅迫の話ってほとんど出てきてないみたいです。殴られた被害者の顔写真も出てこなければ、先週オランド大統領がホモフォビックな暴力を厳しく糾弾したって話もゼロ。やれやれ。続報を見つけしだい、また日記で紹介したいと思ってます。