14歳のバイセクシュアル少女、学校のGSA禁止に立ち向かう

米国フロリダ州で、8年生の両性愛者ベイリー・シルバスタインさんが、学校にGSA(LGBT生徒をサポートする学生クラブ)をつくろうと奮闘しています。学校も郡の教育委員会もGSA設立を拒否する一方、シルバスタインさんを支持する人もたくさん現れ、大きな話題となっています。

詳細は以下。

14歳のベイリーさんが、自分の通うカーヴァー・ミドルスクールにGSAをつくろうと働きかけ始めたのは2011年のこと。ベイリーさんによると、この学校ではLGBT生徒がいじめに遭っており、ベイリーさん自身も7年生のときからいじめの標的にされたとのこと。


「つらかったです」シルバスタインはいじめについて語った。「これ以上見たくないことです」。
“It hurt,” Silberstein said of the bullying. “That is something I do not want to see continuing.”

そこでいじめと戦うためにGSAをつくろうとしたのですが、学校側は彼女の申し出を2年間却下し続けているのだそうです。そればかりか、郡の教育委員会まで、GSAの設立を阻止するために中学校での課外クラブそのものを禁じようとしているとのこと。学校は「社会工学(Social Engineering)」に対する責任はない、というのが、カイリー・フィッシャー教育委員長の言い分らしいです。ここが既に意味わかんね、とあたしは思うのですが。社会工学云々以前に、学校にはいじめを防止したり、いじめに対処したりする責任があってあたりまえなんじゃないの?

ちなみに、クラブ活動全般が禁止されかかっていることで、既に「おまえのせいで部活ができなくなる」とベイリーさんに腹を立てている子もたくさんいるのだそうです。おそらく教育委員会の狙いはこれなんでしょうね。それでもなお、ベイリーさんは「信じることのためにここまで待ったのだから、今さらGSAは許さないという答えは聞きたくない」とがんばっています。

GLSEN(The Gay Lesbian Straight Education Network、『ゲイ、レズビアン、ストレートのための教育ネットワーク』)はこの件について、「教育委員会が、すべての生徒にとって安全で肯定的な場所を提供するための学生クラブを禁止するとはショッキングです」と述べています。またACLU(アメリカ自由人権協会)フロリダ支部は、生徒のニーズを犠牲にするのは公平でないと主張し、「カーヴァーをより安全な学校にするために、ベイリーとその友人たちがクラブを結成するのを認めるべきだ」としています。また、教育委員会がクラブ活動禁止について討議した日には、「ベイリーを支持する」と書かれた赤いTシャツを着た人々が多数詰めかけたとのことです。

なお、GSAを結成させないためにクラブ活動全部を禁止してしまうというのは、2011年にテキサス州のフラワー・ブラフ高校がやったのと同じやり口ですね。そこまでしてLGBT生徒へのいじめを存続させたいんですか、この「教育者」たちは。子どもが安全な環境で学べるようにすることが、そんなに嫌なんですか。こんな腐れた大人連中より、この14歳の少女のほうがよほど勇敢で、立派だと思います。