グラフィックノベル『Tales of Discord』にレズビアンの新スーパーヒーローが登場

SFXアーティストであり漫画家でもあるPaul J. Salamoff氏が、レズビアンのスーパーヒーローが活躍するグラフィックノベル『Tales of Discord』の制作プロジェクトを発表しています。

詳細は以下。

Sasha Lotrianさんによる元記事の冒頭部分が面白くて面白くて。いちレズビアンとして、共感しまくりです。


小さい頃大好きだったスーパーヒーローは、ワンダーウーマンキャットウーマンやシーラでした。他の子どもたちと同じように、わたしはこういう漫画を見ては、近所の子たちと一緒に庭でヒーローごっこをしました。悲嘆にくれる少女役をやりたがる他の女の子たちとは違い、わたしは男の子たちと一緒に戦って、自分で女の子を助けたいと思ってました!
As a young girl, my favorite superheroes were Wonder Woman, Cat Woman and She-Ra. Like many children, I watched those cartoons and then acted out the heroic feats in my front yard with the neighborhood kids. Unlike most of the other little girls that wanted to play the damsel in distress, I wanted to fight alongside the boys and save the girl myself!

わかるわかる。縄跳びのヒモで鉄棒に縛られて「助けてー、助けてー」と叫ぶだけのお姫さま役とか、絶対やりたくなかったもんね。あと、このへんにもウケました。


ワンダーウーマンは、スーパーマンの到着前にロイス・レインを助けられそうなときに、なぜ貴重な時間や人助けの技術を無駄にしてボーイフレンドにかまけているのだろうと、わたしはいつも混乱していました。
I was constantly befuddled as to why Wonder Woman wasted her precious time and life-saving skills on her boyfriend when she could be saving Lois Lane before Superman could get there first.

そうそう、強いんなら自分でさっさと助けられるはずなのよね。男性キャラに花を持たせるまでもなく。

幸い日本にはセーラームーンプリキュアもいるし、戦隊ものにも女性キャラがいるので、多少は事情が違うかもしれません。でもやっぱり、かっこいいレズビアンのスーパーヒーローはもっともっと出てきてほしいですよ正直。

で、そこで『Tales of Discord』です。これはPaul J. Salamoff氏によるグラフィックノベルで、Iridian(イリディアンと発音するのかしら)という名のレズビアン・スーパーヒーローが活躍するんです。出版社から事前公開の許可を受けたとのことで、Kickstarter.comでの寄付金額に応じてPDFやペーパーバックを送ってくれるとのこと。

Huffingtonpostの記事を見てもらえばわかるけど、Iridianが空を飛びながら女の子とキスしているシーンなんてのがあるのよ! しかも、いかにもヒーロー風な原色ピタピタスーツや覆面といった格好ではなく、ごく普通にそのへんにいそうな衣装なんです、このキャラ。これは期待大。


Iridianのようなレズビアンのスーパーヒーローを創り出すSalamoffのような人たちは、どこにでもいる小さな女の子たちが、ありのままの自分でいていいのだ、たとえ同性愛者だろうと、両性愛者だろうと、トランスだろうとクエスチョニングだろうとそれでいいのだと知る手助けをしているのです。
Perhaps people like Salamoff creating lesbian superheroes like Iridian will help little girls everywhere know that it's OK to be whoever they are. Even if who they are is gay, bi, trans or questioning.

そうそう、メディアの中でポジティブな同性愛者像が見られるということは大事ですよ。小さな子どもには、自分の姿を重ねられるロールモデルが必要です。そして小さな子どもというのは決して、シスジェンダーヘテロだけではないんです。そして別にシスヘテロ女子だって、助けを待つお姫さま役をやりたい子ばっかりではないんです。というわけで、応援するわ、このプロジェクト。ご興味がおありの方は、ぜひ以下をどうぞ。