カンザス州のLGBT団体、ソドミー法の撤廃を訴える


米国カンザス州のLGBT権利団体「カンザス平等連合」(Kansas Equality Coalition)が、同性間セックスを含む「不自然な」性的行為を犯罪とする法律の撤廃を求めているそうです。アメリカにまだあったんか、そんな法律。全然自由の国なんかじゃないなあ。

詳細は以下。

元記事の中にありますが、米国最高裁は2003年のローレンス対テキサス州事件で、同性同士の性行為を犯罪とみなす刑法を無効とする判決を下しています。しかし、無効とは言え法律自体はまだ残っており、それが問題だとして撤廃が要求されているみたいです。


Lawrence Journal-Worldは、「根本的に施行不可能であっても、現在の法律は、法を遵守している何千人ものゲイとレズビアンカンザス州民を侮辱するものであると考えます」というカンザス平等連合のThomas Witt議長のことばを引用して、次のように述べている。「この法律は私たちの恋愛関係を犯罪とみなし、この法律の規定に基づいて今だに逮捕を行う悪辣な関係当局によるハラスメントに私たちを巻き込んでいるのだ」
"We believe that the current statute, while ultimately unenforceable, is an affront to thousands of law-abiding gay and lesbian Kansans," Thomas Witt, chairman of the Kansas Equality Coalition, is quoted by the Lawrence Journal-World as saying. "This law technically criminalizes our relationships and leaves us open to harassment by unscrupulous authorities who may still make arrests under the provisions of this statute."

米国のLGBTニュースをある程度の量読んでみれば、同性愛者が警察などから不当に暴力をふるわれたり逮捕されたりした事件はざくざく見つかります。最高裁判決だけでは偏見もハラスメントもなくなっていないわけですし、こんな死に体の法律、さっさと撤廃してしまえばいいのに。
原文にはあともうひとつ面白い指摘があって、これは日本の「同性愛は『不自然』!」と叫ぶ皆様にもぜひ熟読してほしいところです。


この法律ではオーラルセックスやアナルセックスもまた『不自然』なものとされるというが、Maggie Astorが「インターナショナル・ビジネス・タイムズ」で述べているように、この法律はもっぱら同性同士のカップルを攻撃するために用いられる。
Oral and anal sex are reportedly also classified as "unnatural" under the legislation, although as Maggie Astor notes in the International Business Times, the law was mostly used to target same-sex couples.

異性同士でフェラチオだのアナルセックスだのを楽しみながら、同性愛を「不自然」扱いもないってことですね。というと「俺はフェラチオは楽しむがアナルなどという変態行為はしない、アナル好きはホモと同じく不自然(そして俺様は自然)」みたいに分断化をはかろうとする人がきっと出てくると思うんですが、そういうの、日本じゃ目くそ鼻くそって言うのよ昔から。

単語・語句など

単語・語句 意味
affront (面と向かって)(故意に)侮辱する、傷つける、怒らせる
law-abiding 法を守る、遵法の