米首都で初の同性結婚式


【3月10日 AFP】米ワシントンD.C.(Washington D.C.)で9日、3組の同性カップルが結婚式を挙げた。米首都での同性婚は今回が初めてとなるが、会場となった同性愛者権利擁護団体「ヒューマン・ライツ・キャンペーン(Human Rights Campaign)」のビル周辺は、厳しい警戒態勢が取られた。
ワシントン初の同性による結婚式を挙げたのは、アンジェリーサ・ヤング(Angelisa Young)さんとシニョーラ・タウンゼント(Sinjoyla Townsend)さん。同地では今月3日から、同性間での結婚許可証の発行が開始されている。

「米国ワシントンDCで同性婚法が発効 - みやきち日記」の続報です。結婚許可証申し込み一番乗りのアンジェリーサさんとシニョーラさんが、結婚式も一番乗りとなったみたいですね。

なお、3月3日に許可証発行を申し込んだのにどうして挙式が9日なのかというと、


結婚許可証が発行されてから実際に結婚するには3営業日待たなければならず、9日にようやく結婚することが可能となった。

ということらしいです。

同性婚に関しては、「自分は結婚しなくてもやっていける。だから性的マイノリティには同性婚など必要ない」と言い切るゲイ/レズビアンもいますし、やろうと思えば結婚できる(あるいは、既に結婚している)立場にいながら「婚姻という制度そのものが問題、だから同性婚はやめるべき」と二等市民にご高説を垂れてくださる異性愛者や両性愛者もいると思います*1

そういう主張も、ある程度までならわからないではないんですよ。でも、こういうのって、ミシシッピ大学の門をくぐろうとするジェイムズ・メレディス*2に、あるいはアラバマ大学に入ろうとするジェイムズ・フッド*3とヴィヴィアン・マローン*4に向かって「自分は高卒だが立派にやっている。だからあなたたちに大学は必要ない」「学歴社会という制度そのものが問題、だからあなたたちは大学入学をやめるべき」と言うのとどこが違うんでしょう。あたしにはよくわかりません。

学歴偏重社会は確かによくないし、法律婚の内側にいる者だけが手厚く保護される社会も問題だと思います。でも、それを理由として、制度の内側に入ろうとしている二等市民を引き留めるのなら、

  1. 制度そのものを解体する
  2. 制度内で甘い汁を吸っている一等市民を追い出す

ための努力も同じぐらいしなきゃ変なんじゃないでしょうか。それをしないで二等市民に説教しているだけなら、結果的には「一等市民だけに権力を独占させる」という方向に向かって働いちゃうと思うのよ、こういう言説は。

ともかく、おめでとうございます、アンジェリーサさんとシニョーラさん。それに、この記事では名前がわからないけど、他の2組のカップルも。
なお、アンジェリーサさんとシニョーラさんの挙式の模様はこちらです。