英国のサッカー場でのホモフォビックな罵倒事件、逆転無罪に

「14歳の少年、サッカー選手にホモフォビックな罵倒を浴びせ有罪に - みやきち日記」の続報です。昨年9月、プレミア・リーグで選手に対し同性愛差別的な罵倒を行ったとして今年5月に有罪になった14歳少年と43歳男性(Ian Trow氏)が、裁判で逆転無罪になったとのこと。控訴審のRichard Price判事は、罵倒の言葉がこの少年やTrow氏の口から出たかどうか確定することはできないと述べ、無罪を宣告したとのことです。

そもそもこの2人が捕まったいきさつはというと、

  1. ハンプシャー警察が、試合の後、ホモフォビックな罵倒とのつながりが考えられる16名の写真を公開
  2. うち11名が逮捕される
  3. うち4名が1月に有罪となり、罰金刑と3年間のサッカー観戦禁止処分に
  4. 別の4名が警察による警告処分に
  5. Trow氏と14歳少年は、11人のうち唯一無罪を主張していたが、5月に有罪判決を受け、罰金刑と3年間のサッカー観戦禁止処分に

という流れだった模様。

確かにサッカー場の大観衆の中で誰が何を叫んでいたのか特定するのは難しいと思うし(そもそも警察が、疑わしいと思われる16人をどうやって選んだのか謎)、冤罪はあってはならないことですが、今後どうやって取り締まっていったらいいんでしょうね、こういうの。ちなみにUK Gay Newsによると、サッカー協会(FA)のチェアマンTriesman卿はゲイ権利運動家のピーター・タチェル氏に対し、FAはピッチからも観客席からもホモフォビアをなくす運動に踏み出すつもりだと語ったとのことです。早いとこその運動が始まって、本当にサッカー界からホモフォビアが一掃されるといいと思います。