ローマでゲイバー前の群衆に爆発物が投げ込まれ、数名負傷、1名入院

2009年9月1日(火)の夜、オートバイに乗った男がローマのゲイバー前の路上にいた群衆に向かって爆発物を2個投げつけたというニュース。この爆発で、数名が負傷し、うち1名は入院が必要な怪我をしたとのことです。容疑者が1名逮捕されたものの、今のところ容疑を否認している模様。

この爆発物を「爆竹」(firecracker)としているニュース記事もありますが、ニュース動画に映し出されているプランターの大穴を見る限り、爆竹と言うより爆弾と呼んだ方が近そうです。イタリアの同性愛者の権利団体Arcigayの会長は、「もし爆発物にもっと近い場所に誰かいたら、死者が出ただろう」と言っています。

ローマでは最近、この一件以外にもLGBTに対する暴力がたびたび起こっており、8月には爆弾事件と同じ場所でレズビアンティーンエイジャーから脅されたりもしたそうです。また、ゲイカップルがチンピラに襲われ、ひとりが頭部に重傷を負い、もうひとりが腹部をナイフで刺されるという事件もあったとのこと。さらに、先月には、ゲイの芸能人がゲイ・ディスコに火をつけようとしていた人を止めようとして暴力をふるわれるという事件もあったんだそうです。

今回の爆発事件を機に、9月2日(水)、数百人が集まって抗議集会を開いたとのこと。前述のArcigayは、アンチゲイな暴力に対抗するためのより厳しい法律を求めて、毎週金曜日にたいまつを手にしてデモ行進を行う計画を立てているそうです。

ブラジルの件といい、ワールド・アウトゲームスの件といい、ホモフォーブは爆発物がことのほかお好きのようで。異性愛者(の一部? 多く?)はよく「同性愛を認める」だの「認めない」だのとものすごい上から目線でヒトサマを裁いてくださいますが(いつから性的指向はお偉い異性愛者様の許認可制になったんでしょうか)、認める/認めない以前に、まずこうした一方的な暴力行為を止めるぐらいのことはしてほしいものだと思います。