インドのゲイ王子「私はヨガでは異性愛者にならなかった」

先日こちらで紹介したヨガ導師Swami Baba Ramdev氏の「同性愛は病気で、ヨガで治せる」説に対し、インドのゲイ王子Manvendra Singh Gohilさんが、「自分は10年間ヨガをやっているが、異性愛者にはなっていない」と語ったというもの。

このManvendra Singh Gohil王子はインドのRajpipla州の王子で、2006年のカミングアウトを機に勘当されて継承権を失った人です。今では一種のゲイ・アイコンになっており、世界中のプライド・イベントに招かれたりしています。

で、その王子がインドの新聞DNA紙に語ったところによると、


「彼らはこのような根拠のない主張をやめるべきです。こんなばかげた主張は社会の迷惑です…私はこの10年間ヨガを続けていますが、異性愛者になってはいません。ヨガが私に与えてくれたのは、より健康で自信が持てるようになったことだけです」
"They should stop making such baseless claims. Such absurd claims do a disservice to society… I have been doing yoga for the last 10 years, but I haven't turned straight. The only thing yoga has given me is that it has made me healthier and more confident."

とのことです。そりゃ、そうだ。

ちなみにインド最高裁は最近、「同性同士の性交渉は合法」としたニューデリー高裁の判決を不服とする複数の請願(Ramdev導師の『ヨガで治すべき』説を含む)に対し、「政府の見解が出るまでは審議を却下する」とした*1ばかりです。また、時事ネタを扱うインドの法廷ドラマ'Yeh Chanda Kanoon Hai'で、同性愛者の権利に関するエピソードが登場する予定もある*2んだそうで、この国のゲイ・アクティヴィズム事情はしばらく火花散る議論が続きそうです。

単語・語句など

単語・語句 意味
disservise 害、損害、迷惑、あだ
contentious 議論[異論]のある