中国のレズビアン、同性愛者の献血禁止に抗議

中国のレズビアンたちが、同性愛者が献血する権利を求めてオンライン署名を始めたというニュース。

China Daily紙によると、同国では1998年に、「献血時の書類にゲイまたはレズビアンであると記入した者は献血できない」とする法が発効しているのだそうです。今回の署名はこの法律の廃絶を請願するためのもので、既に540名の署名が集まっているとのこと。オーガナイザーは1000名まで達することを望んでいるそうです。

そう言えば、日本でも献血時の問診票で異性間性的接触と同性間性的接触に差がつけられており、「1年以内に同性と性的接触を持った」という項目に「はい」と答えると献血できないんですよね、たしか。http://queeringme.g.hatena.ne.jp/Ry0TA/20090803/p1で知ったんですが、この記述は不正確だったようです。厳密には、「この1年間に次のいずれかに該当することがありましたか」という項目の中に、「男性の方:男性と性的接触をもった」という項があるんだそうです(1999年まではこれが、『同性と性的接触をもった』という表現になっていたとのこと)。

一方、他の国ではこんな例も。

下の方の記事のこのくだりが、特に興味深かったです。(強調は引用者)


米国血液バンク協会(AABB、American Association of Blood Banks)と米国血液センター(ABC、America's Blood Centers)との協力の下、現在ARCはゲイ男性の生涯に渡る献血禁止を撤廃するよう要求している。
AABB、ABC、ARCの3グループは合同で、「男性と性的接触を持った男性からの血液提供を拒否することは、医学的にも科学的にも正当な理由が無いと考えます。そして、現在の血液提供拒否の基準を、最近性感染症のリスクが増加している他の性的指向グループにも見合うように見直すことを提案します」とパネルディスカッションで報告した。最先端の血液検査技術では、提供者の性的指向に関わらずウィルスに感染した血液は検査過程で発見されるため、ゲイだからという理由で献血を拒否する必要がないのだ。同グループはまた、ゲイ男性の献血を禁止するよりむしろ、性的指向に関わらず全ての血液提供者が“最近、とりわけ3週間以内に危険な性行為をしなかったか”という質問を受けるべきだとしている。HIV感染から3週間以内の血液は、ウィルスが発見されにくく検査をくぐり抜ける可能性があるためだ。

要するに、科学的に言えば性的指向よりも「最近、とりわけ3週間以内に危険な性行為をしなかったか」の方が重要だとする見方で、なるほどと思いました。これが正しいのであれば、いつまでも同性愛者をハイリスク・グループとして囲い込み、十把一絡げに献血拒否するのはやはりおかしいのではないでしょうか。