枕草子が意外と百合ん百合んな件について
今日、ちょっと必要があって、枕草子の「御方々、君たち」について調べていたら、あまりに百合ん百合んな内容なので鼻血噴くかと思いました。高校生向けの教科書ガイド*1の現代語訳をもとにしてストーリーの流れをかんたんにまとめてみると、こんな感じです。
- 中宮定子の御前に人々がたくさん伺候しているとき、中宮が清少納言に紙を投げてくださった。
- 開けてみると「お前をかわいがろうか、かわいがるまいか。第一番でないならどうか」と書いてある。
- 清少納言がふだん御前で話をするときに「相手から一番に愛されていないなんてつまらない。二番、三番では死んでもいや」と言っていたから、こう書かれたのだろう。
- 清少納言の書いた返事→「中宮様にお仕えするのは極楽浄土にいるようなもの。その中でなら、最下級でも満足です」
- 中宮の反応→「ひどく気弱になったものね。言いきったことは、そのまま押し通しなさい。第一の相手に、第一番に愛されようと思うのがいいのよ」
何ですかこの百合ん百合ん具合は。
ちなみに「お前をかわいがろうか、かわいがるまいか」のところの原文は、「思ふべしや、いなや」。古語の「思ふ」って、思いっきり「人をいとしく思う。愛する。恋う」*2って意味じゃないですか。うおお。そうやって清少納言をからかっておいて、「おとなしく私に一番に愛されてなさい」とオチをつける中宮も、普段強気なことを言ってるのに中宮が相手だとつい「最下級でも満足です」と応えてしまう清少納言も、なんかもうモエモエするんですけど。以前ビューワー様から、「定子と清少納言は百合な関係だったという説がある」と伺ったことがありますが、さもありなんと思うほどのラブラブ具合ですな。いっそ誰かこれを翻案して現代百合を書いて/描いてくれるといいのに。大丈夫、著作権ならもう切れてますから。