「同性愛者ではありません」はいはい、じゃアンタは一体何?

アンタは一体何なの?

ゲイネタやレズビアンネタ、あるいはやおいや百合を扱ったサイトの管理人さんで、自分のセクシュアリティを「同性愛者ではありません」とだけ説明して終わりにしてる人をときどき見かけるけど、あれって意味がよくわかんないわ。それじゃあなたはヘテロなのバイなのAセクなのトランスなの? それとも、それ以外の何かなの? といちいち訊いてみたくなるわ。訊かないけど。
そもそも「○○ではありません」なんて自己紹介のしかた自体がヘン。ためしにサンプルをつくってみました。

「ありません」連発の自己紹介の例

  • 氏名:鈴木太郎ではありません
  • 性別:男ではありません
  • 出身地:沖縄県ではありません
  • 趣味:映画鑑賞ではありません
  • 好きなもの:カレーではありません
  • 嫌いなもの:魚介類ではありません

何が言いたいんだかさっぱりわかんないよねえ。「同性愛者では『ありません』」と書くだけで自分のセクシュアリティを説明した気になっている人は、自分がこれと同じことをしてるってわかってないのかしら。

なぜ彼ら/彼女らは「同性愛者では『ありません』」としか言及できないのか

ではなぜ彼ら/彼女らは「同性愛者では『ありません』」としか言及できないのか。考えられるのはまず、彼ら/彼女らがノンケさんであって、しかも、「世の中には同性愛者と異性愛者しかいない」と思い込んでいるってことね。それなら明らかに勉強不足だから、サイトで同性愛ネタを扱う前に少しは勉強しろと言いたいわ。
次に、「異性愛者」という看板を背負うのが嫌なノンケさんだって可能性もあるわね。意地悪な見方をするならば、「自分はあくまで『普通の人』。『異性愛者』なんて変な言葉で呼ばれたくない!」って思ってる人もいたりするのかも。でも、人には簡単に「同性愛者」とレッテルを貼るくせに、自分がレッテル貼られるのは嫌だなんて、筋が通らないってものよ。
あと、自分のセクシュアリティがよくわかっていないとか、わかっているけど隠したい人だって可能性もあるのかしら。わからないならわからないって書けばいいし、隠すにしてもいちいち「同性愛者と思われたくない」って気配を漂わせなくてもいいと思うんだけどなあ。そもそもそこまであたしら同性愛者のことが嫌いなら、サイトでわざわざ同性愛的なネタなんか扱わなきゃいいじゃんか、とひがんでしまうわ。

まとめ

自分のセクシュアリティぐらい、自分で責任持って看板背負って欲しいもんです。人のセクシュアリティをダシにして「○○ではありません」と変な説明をするぐらいなら、最初から何も書かなければいいのに、と思います。