伝わるもんなんだなあ

こないだの日記に書いた『伝わる・揺さぶる!文章を書く』山田ズーニーPHP新書)であたしがいちばん感動したのは、最後の最後の部分です。本をひととおり読んでいって、最後のページを読み終えたとき、胸に直接ズシンと来ました。「見も知らぬ読者相手に、こんなにも力を振り絞ってメッセージを伝えてくれて嬉しい! ありがとう!」と思いました。ヘンな話だけど、嬉しすぎて涙までにじんできそうな感じだったんですよ。
で、今日、同じ作者さんの書かれた『理解という名の愛がほしい - おとなの小論文教室。II』河出書房新社)を読んでいたら、こんなことが書いてありました。

  • 『伝わる・揺さぶる!文章を書く』の最後の部分は、ズーニーさん自身の「根本思想」だった
  • 何度も何度も書き直して、これ以上書けなければ出版に間に合わないというところまで追い詰められた
  • ぎりぎりになって想いと言葉がぴたっと一致した瞬間、涙が出てきた。編集さんも泣いていた

「そんなにまでして書かれた部分だったのか!」と驚くと同時に、「そういうのって、伝わるもんなんだなあ」としみじみ思いました。何の予備知識もなく読んだのに、いちばん強烈に心揺さぶられる部分がそこだったんだもんなあ。
書き手が投げたコトバのボールの力がすごいと、受け手が何もしてなくても、とんでもなくいい音でミットが鳴るものなんですね。そして、受け取った側が驚いて、「この球はなんか違うぞ」とドキドキしたりするわけです。すごいな、こんな風にがっちり届くボールを投げられるようになりたいなあ。
というわけであたしの中ではしばらく「山田ズーニーさん祭り」絶賛開催中です。他の本も片っ端から読むぜ読むぜー。ほぼ日の「おとなの小論文教室」過去ログも全部読んじゃうぜー。