世界エイズデー2009を記念し、ブロードウェイがネオンサインを1分間減光

ニューヨークのブロードウェイの劇場が、12月1日の世界エイズデーを記念し、2009年12月1日の午後8時から1分間きっかりネオンサインを減光するというニュース。

これはLight for Rights: World AIDS Day 2009と呼ばれるキャンペーンで、ブロードウェイのみならず、ブルックリン橋やワシントン・スクエア・メモリアル・アーチ、マディソン・スクエア・ガーデンなど、ニューヨークの他の主な名所でも行われるとのこと。

ワシントン・スクエア・パークでは午後6時からイベントが開催され、パン・ギムン国連事務総長や女優で反エイズ親善大使のナオミ・ワッツが参加するそうです。このイベントでは、6時15分にメモリアル・アーチの灯りが一旦消されてからふたたび灯され、エイズパンデミックに立ち向かうときの人権の大切さについてスピーチが行われる予定だとのこと。

ブロードウェイのネオンサインって相当なものだと思うんですが、それらが一斉に減光するのはさぞや壮観でしょうね。インパクトのある、よい企画だと思います。頑張ってるなあ、ニューヨーク。

単語・語句など

単語・語句 意味
commemorate 記念する、…を追悼する
roster 名簿

中国雲南省で政府出資のゲイバーがオープン

世界エイズデーの宣伝と、エイズ予防・エイズ教育推進のため、2009年12月1日に中国の雲南省で政府出資のゲイバーがオープンするというニュース。

このゲイバーが開かれるのは雲南省大理市。World Journal紙によると、中国でももっともエイズが広がっている10都市のひとつなんだそうです。大理のゲイ男性人口は推定1500人から2000人で、性教育が行き渡っておらず、特に農村部から都市部に流入してきたゲイたちの間で安全でないセックスが行われているのだとか。

そこで、エイズの蔓延を食い止めるために大理市が12万元(約130万円)の資金を提供し、エイズとセックスの情報を提供する場として新しくゲイバーを作ったとのこと。出資者こそ市ですが、バー自体は地元のエイズ予防NGOのボランティアによって運営されるそうです。

まだまだ同性愛嫌悪が強いと言われる中国でこの試みというのは画期的だと思います。裏を返せば、それだけ同市でのエイズ禍が深刻だとも言えますが。ちなみに大理市保健課のJiang Anmin氏によると、同市ではエイズの治療薬に毎年2万元(約25万円)を支払っているのだそうで、このゲイバーが感染予防に役立つならば、12万元の出費も意義あるものになるだろうとのことです。

アリシア・キーズ、世界エイズデーにチャリティ・コンサートを開催し、YouTubeでストリーム配信

アリシア・キーズ世界エイズデーの本日、ニューヨークでチャリティ・コンサートを開催し、YouTubeで無料ストリーム配信するというニュース。

コンサートのタイトルは"Alicia Keys Live! One Night...One Voice... One Life at a Time..." 。開演は12月1日8:00p.m. (EST)。ということは、日本だと12月2日の朝6時? なお、YouTubeでの配信チャンネルは以下です。

このコンサートはアリシア・キーズが以前から取り組んでいるKeep a Child Aliveというチャリティのために企画されたもの。チケットは瞬時に売り切れたそうですが、www.keepachildalive.comでは携帯電話を通じた寄付(5ドル)を受付中だとのこと。もっとたくさんの額を、クレジットカード払いで直接寄付することもできます(日本からもできます)。

スターバックス、世界エイズデーに寄付

スターバックス・コーヒーが、12月1日の世界エイズデーに際し、2009年12月1日に米国とカナダの店舗で販売した飲み物1杯につき5セントをグローバル・ファンド(The Global Fund to Fight AIDS, Tuberculosis and Malaria)に寄付すると発表したというニュース。

12月1日に店舗に行けない人は、同社のウェブサイトで絵を描くだけで、絵1枚につき5セントの寄付が行えるそうです(寄付金を払うのはスターバックス・コーヒー)。同社は最高で100万枚の絵まで、寄付の対象とすると発表しています。

日本のスタバでもやってくれれば、喜んでコーヒー買いに行くのに。とりあえず今からスタバのウェブサイトに飛んでいってきます!

12月1日は世界エイズデー - 「現実から目をそむけないで」ブラジルNGO代表、日本人に警鐘

12月1日は世界エイズデーです。日本でも世界でも、たくさんのイベントが用意されています。
なお、日本国内の検査・イベント情報はこちら。

ちなみに日本国内のHIV/AIDS事情はかなり深刻なことになっている模様。以下、asahi.com(朝日新聞社):エイズ増える日本「現実直視を」 来日のNGO代表訴え - 社会より引用。


12月1日は世界エイズデー。先進国で唯一、感染者、患者とも報告数が伸びているとされるのが日本だ。ブラジル・サンパウロ在住のNGO代表、ジョゼ・アラウージョ・リマ・フィーリョさん(52)は横浜で国際エイズ会議が開かれた15年前から来日し、警鐘を鳴らし続けている。「現実から目をそむけないで」

アラウージョさんによると、ブラジルではコンドームの無料配布や青少年への性教育を積極的に進めることで、感染者数が新たに増えるのを抑えている。感染者は各地の保健所で、抗ウイルス薬の処方を無料で受けられる。「現実を放置すれば、待ち受けているのはより悲惨な状況だから」
それに比べ、日本の取り組みはあまりに対照的に映る。性行為の低年齢化は進んでいるのに、学校での性教育ではセックスについてもエイズについても詳しく語られず、コンドームを提示することすらタブー視される。
こんな中、日本国内の感染者の総数は2008年までに1万人を超えた。潜在的な感染者は数倍いるとみられる。
アラウージョさんはコンドームについて教える重要性をこう語る。「無免許の人が車に乗ったら、必ず事故は起きる。なぜセックスについては同じように考えないんだい?」「『寝た子を起こすな』という日本人の態度は、将来を担う世代に対して無責任だ」(石田博士)

なお、別に12月1日じゃなくても、HIV検査は日本中どこでも無料かつ匿名で受けられます。いまだ検査を受けたことのない方は、ぜひ。
日本国内で常設されているHIV検査・相談実施場所は以下。