服と髪とセクシーダイナマイツと信号刺激について

うちのこちらのエントリを読んでくれた既婚者の友人(♀)と先日交わした会話。

友人「わかるわかる! 私も髪を伸ばしてスカートはいてると、無意味にナンパされるもん。夕方、スーパーのレジ袋からネギをはみ出させて歩いていてさえ、突然『これからどっか行かない?』って変な男に声かけられたことがあるよ。ネギ持ってんだから、どっからどう見ても主婦だっちゅーねん! これから帰って晩ごはん作らなきゃいけないのに、ホイホイついていくわけないだろ!!」

――アナタがほしのあきみたいなセクシーダイナマイツなナイスバデー(これはマジで鼻血もん)だから、そういう変なナンパが来るんじゃないんですか?

友人「違う違う。顔も乳サイズもまったく変わらないのに、ショートカットでジーンズはいてるとまっったくナンパされないもん。それどころか男と間違えられたりするし、一度なんかお店で自衛隊の人と間違われたよ」

――自衛隊て。

友人「ジーンズはいて、オリーブグリーンのジャケットを着ておはぎ買いに行ったらさー、何を思ったか和菓子屋さんの人が『自衛隊の方ですか?』と」

――わはははは。オリーブグリーンの服ならイコール自衛官なのかよ!

友人「ナンパだけじゃなくて痴漢とかも、スカートはいてる時には降るように来て、ジーンズだとあまり来なくなるね。同じ顔で同じ体型なのに、服装とヘアスタイルだけで呆れるほど遭遇率が違うよ」

――つまり、カラダ目当ての人は、実は人間の中身はおろか顔や体すら見てないってことよね。

友人「そうそう。ほとんど服と髪しか見てない」

――こんなすごい乳(友人の)を見ないとはっ! なんて勿体無いことを……

友人「いやー、そういう人って結局、『スカート』とか『長い髪』っていう記号に反応してるだけで、相手がどんな人かはどうでもいいんじゃないの」

――イトヨの交尾行動みたいだなあ。信号刺激に反応して発情するって点では、ある意味動物としては正しいのかもしれないけど、私ら魚類じゃなくて哺乳類だからねえ。

友人「ネギ持って家路を急ぐときに、知らない人にいきなり欲情されても困るよね」

――トリでもネコでももうちょっと段取り踏んで求愛するよねー。

その後話は「タンチョウヅルの求愛ダンス」「ネコの交尾行動」「反射と本能と学習」などの生物2B方面にとっちらかっていったので特にオチはないんですが、この会話から得られた教訓というか仮説は、

  • カラダ目当てで近づいてくる人は、実は人間の中身はおろか顔や体すらろくに見てない。見ているのは服や髪などの記号だけ*1
  • 逆に言うと、服や髪などの「記号」だけで寄ってくる人には要注意。

ってことですな。哺乳類のまともなパートナーが欲しい人は、魚類レベルの相手にひっかかってしまわないよう、まずはこのへんのことに気をつけてリスクマネジメントされるといいんじゃないかしら。

*1:より正確には、まず服や髪などの記号でターゲットロックオンした相手だけ、顔や体をガン見してるのかもしれませんけども。

『アオイシロ』製品化に関してのアンケートが始まってます

「アオイシロ」応援バナー
アオイシロ公式サイトにて、「製品化に関してのアンケート」が始まった模様。

回答期間は11月17日〜12月15日。アンケートに協力された方は、スタッフロールに名前(ハンドルやペンネームも可)を載せてもらえるそうですよ(希望者のみ)。アンケート自体はかなり長いのですが、途中のドルビープロロジックIIの説明など、このメーカさんらしい小技の効いたページが用意されていて楽しいです(特に百子ファンは必見ですね、あれは)。

関連リンク

やれやれ。

以下、先日の「気を遣ったつもり(?)がかえって失礼な翻訳」というエントリへの反応なんですけど。


が、ちょっと気になって調べてみると、「ホモ」というのは homo-sexsual の略であり、そもそも homo というのはギリシャ語で「同一(same)」を表す語のようである。

対してゲイは古期フランス語が語源で、「きらびやかな(gaiety, gaily)」という意味だそうである。

どう考えてもゲイのほうが水商売、あるいは見世物的な扱いから来てる語としか思えないし、ホモのほうが単純明瞭かつ中立的な言いまわしである。なのに差別的とされるのは「ホモ」のほうなのだ。実に不思議である。

やれやれ。どこをどう「調べ」ればこんな勘違いな解釈が出てくるのか、その方が「実に不思議」です。homoは「同一」の意だから中立的だなんて、「『ニガー』や『ニグロ』はスペイン語の"negro"(黒)が語源だから単純明瞭かつ中立的」と主張するのと同じぐらい無邪気な発想ですよ。
そもそも、ちょっとググればWikipediaにすらこんな記述があるじゃないですか(強調は引用者によります)。

ホモ 
5.ホモセクシャル(Homosexual)の略語で、同性愛者を意味する語。歴史的に侮蔑的なニュアンスが含まれるので、同性愛者の中には略語表現を嫌う人も多く、報道においてもこの語は避けられる傾向にある。
念のため、何がどう「歴史的に侮蔑的なニュアンス」かをここに補足しておきます。これだってちょこっとググれば簡単に手に入る情報ばっかりなんですけどね。
"homosexual"はもともと、同性愛が精神疾患だとされていた19世紀に使われ出した語です(念のため申し添えておきますが、DSM-III以降の精神医学では同性愛は病気だとされてはいませんよ)。同性愛を「病気」「異常」と考えて同性愛者を牢屋にぶち込んだり電気ショックをかけたりしていた人々が偏見たっぷりに使っていたこの語を拒否して同性愛者が自ら名乗り始めた語が"gay"です。
ちなみに上記引用文中で、「狐の王国」管理人氏はなぜだか古期フランス語から短絡的に同性愛用語としての"gay"にジャンプして考察しておいでですが(それにしても、"gay"の原義からいきなり「水商売」を連想される人を初めて見た気がします。「『ホモ』って(『ゲイ』って)みんなゲイバーでオネエ言葉を使って働いてるんでしょ?」と勘違いしてる人ならよく見かけますけどね)、"gay"という語はちょっと古い英語では「(うきうきとして)陽気な、快活な、明るい、楽しい(←→sad)」(ジーニアス英和大辞典より引用)という意味で使われていました。英語圏の同性愛者は、この英語の「陽気な、明るい」という語を、自分達を呼ぶ語として誇りを持って採用したんです。俺たちは「病気」だの「異常」だののニュアンスがまとわりつく"homosexual"なんかではなく、"gay"だと。
さらに言うと、差別語の"homo"はあくまで"homosexual(同性愛者)"という名詞の略語としての"homo"であって、これを接頭語の"homo-"と混同するのはまったくの間違いです。この略語は、一応は医学用語として使われ出した"homosexual"とは違い、よりはっきりと罵倒の意味をこめて使われてきました。「語源が『同一』だから単純明瞭かつ中立的」だなんていうのは、呑気なヘテロセクシュアルの寝言にすぎません。何度も言いますが、いったい何をどう「調べ」ればこんな寝言が言えるのか、本当に本当に不思議です。
※ただし、日本における「ホモ」「ゲイ」という語のイメージは英語圏とややズレているのですが、それはうちの日記で以前考察しています。このエントリです。

最後に何かまとめを書こうと思ったけど、力尽きたのでやめます。ごくごく簡単な結論としては、「川原泉みたいに無邪気な人って、どこにでもいるもんなんだなあ」ということですね。やれやれ。

おまけ

今簡単にググってみてヒットした情報リソースだけいくつか挙げておきます。一瞬で見つかるじゃねえかよこんなもの。